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【経済】縫製業の回復は2022年後半と予測

(C)ZING NEWS

2020年、ベトナムの繊維・縫製品の輸出額は、前年から10.5%減少して350億USDとなった。世界的に見ると2020年の繊維・縫製品の輸出額は、前年の7400億USDから6000億USDに22%も減少した。繊維・縫製品の輸出におけるベトナムの競合国でも殆どの国で輸出額が15~20%減少しており、ベトナムの縫製業の落ち込みは世界的に見れば小さいものであったといえる。

ベトナムの大手縫製会社であるVINATEXグループのレ・ティエン・チューン会長は、ベトナムが海外市場への縫製品の輸出をスタートしてから25年の歴史のなかで、2020年は初めて輸出の低迷を経験した年であったと指摘する。2021年に入って縫製業は徐々に回復しつつあるが、2019年の状態にはまだ遠く及ばない。

「縫製業の場合、最も楽観的な予測では、業界が2019年の状態に戻るのは2022年の第3四半期頃とされている。一方、回復にさらに時間がかかった場合には、2023年末までかかるだろう」とチューン会長は話す。

現在、VINATEXを含めたベトナムの多くの縫製企業は、4月末までの注文しか受注できておらず、一部の人気商品に限って7月から8月頃までの注文が来ている状態だ。

そんな中ベトナムの縫製業界が復活するために、国内の企業は様々な対策を講じるべきだとチューン会長は提案する。

ベトナム国内でのCOVID-19感染拡大の第3波に直面し、感染状況に変化が起きているとチューン会長は話す。COVID-19の市中感染リスクは、以前よりも高まっている。もし、縫製工場で感染者が出た場合、工場は隔離され生産活動を継続することが出来なくなる。そうなれば工場の工員に対する賃金の支払いが出来なくなるばかりか、顧客と締結した契約も履行できないことになる。

そのような事態が発生すれば、顧客に対する損害賠償費用の支払いなどの財政的な負担が増加することに加え、長期的にはグローバルサプライチェーンにおけるベトナムの地位を他国に奪われる可能性も出てくる。特に現在のようなサプライチェーンの再編が急速に進んでいる状況下ではなおさらのことだ。

よってベトナムの縫製企業は今後、工場での感染防止対策の管理をより強化し、より厳密にする必要があるとチューン会長は指摘する。
例えば、感染地域に滞在歴のある工員については工場で働く前に21日間の隔離を確実に行い、その後、陰性証明を取得させる必要がある。勿論その場合でも経営者は、対象となる工員に対して最低賃金を保証しなければならない。

さらに企業は2019年当時の生産性と品質を維持しながら生産活動に集中し、財務基盤の改善に努め、サプライチェーン再編の中で以前よりもさらに強固な地位を確立するように努める必要がある。

縫製業界は、以前より仕事も売上も減少しているとはいえ、依然として国内で400万人以上を雇用を確保し続けており、ベトナムにとって重要な産業であることは言うまでもない。

2021年、ベトナム縫製業界では、海外への輸出目標額を昨年を上回る390億USDとした。この目標達成のためには、各企業はFTAによって輸出拡大のチャンスがあるとみられている新しいマーケットを開拓する必要がある。FTAによる関税引き下げのメリットを享受するために、ベトナムの縫製企業は、CPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)やEVFTA(EU-ベトナム自由貿易協定)などで定められている原産地証明のルールをよく確認しておく必要がある。

出典:23/03/2021 ZING NEWS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作