ベトナムのファン・ミン・チン首相は、米の価格上昇をチャンスと捉えて輸出を拡大させ、国民の所得を増やす一方で、あらゆる状況において国の食糧安全保障を確保するように求めた。
チン首相は、8月6日に食糧安全保障と米の生産と輸出促進に関する指示24号に署名した。
この指示は、世界的な食糧貿易状況の複雑化とインド、ロシア、UAEが米の輸出を禁止したことによる米価格の上昇を受けて発行された。ベトナムでは一部の地域で米を買い占める動きが発生したことで、需給バランスが崩れ、国内価格が不当なほど高水準に押し上げられる事態が発生していた。
そのため、チン首相は農業・農村開発省及び、関連省庁と地方自治体に対して年間4300万トン以上の稲生産目標を確実に達成するために計画と作付面積を見直すように指示した。
農業・農村開発省は、商工省および、各地方自治体と協力して国内および世界の米相場の動向を注意深く監視し、米の国内需要と輸出需要を満たし需給バランスをとるために、品種や季節ごとの生産量を管理しなければならない。首相指示24号には「どのような状況でも国の食糧安全保障を確保する必要がある」と明記されている。
関連省庁はベトナム産米の輸出市場拡大にとって障壁となっている問題を解決し、各地方自治体、企業、農家に対してベトナムと輸入国の品質基準に関する規定を遵守するよう通告している。
食糧安全保障を確保し、輸出のチャンスを捉え、投機的な取引を回避するため、首相は商工省、農業・農村開発省、外務省の各大臣に対して米の輸出業者を検査、監督するよう命じた。各省は、国内の米の生産、販売、輸出状況を積極的に調整するために、世界の米取引相場おおよび、各国の生産と輸出状況を注視しておく必要がある。
農業・農村開発省の報告書によれば、2023年の国内の米の作付面積は、約710万ヘクタールで、稲の収穫量は7100万トン（米換算で2000万トン以上）になると予測されている。
8月上旬までに各地方で2400万トン以上の稲が収穫された。これから年末にかけて、もし特に異常気象などが発生しなければ、稲の収穫量は国内の需要と輸出需要を満たせるとみられている。輸出用の稲は1500万トン（米換算で700万～750万トン）に達する見込みだ。
今回の指示24号では、商工省に対して米の販売と輸出に関する議定107号の補足修正草案を早期に完成させて政府に提出することも要求されている。その中で、特に米の輸出条件と輸出する米の品質基準に関して厳格な規定が求められている。各輸出業者は、生産農家と協力して米の生産と消費関する地域分けをおこなう必要がある。
商工省と関連機関は、ベトナム産米の価値を高めるために現状に適した輸出促進と広告宣伝活動を実施し、FTAの優遇税制を効率的に活用して、新たな市場でシェアを獲得し、世界での競争力を高める必要がある。
チン首相はまた、財務省と国家銀行頭取に対して米生産農家、輸出業者、卸売業者を支援するため、コメ価格の安定政策に積極的に取り組むよう指示した。
財務省は、自然災害や疫病によって国民の食糧不足が発生しないように米の備蓄量を計算し、バランスをとる必要がある。また、各地方自治体は、地域内の米の生産、流通、消費状況を常に監視しておく必要がある。
ベトナム食糧協会によれば、7月27日時点で国内の籾の価格は6月に比べて1㎏あたり368～441VND上昇している。また、各種米の価格も1㎏あたり850～940VND上昇している。2022年の同時期と比べると籾の価格は1㎏あたり1300～1900VND上昇しており、米の価格も2400～3400VND上昇している。
「米の価格を不当に吊り上げ、国内市場を不安定にさせる投機的な行為や買い占め行為は厳正に処分する」とチン首相は述べている。
米の輸出業者は、米の在庫を最低限に維持し、定期的にまたは、不定期に指示に応じて在庫量を報告しなければならない。また、詐欺行為を防止するため、米取引の契約、受け渡し、支払いをおこなう前に取引先を慎重に確認する必要がある。
インド、ロシア、UAEが米の輸出禁止を公表して以降、過去2週間ベトナム産米の国際価格は上昇し続けており、1トンあたり約660USDと過去最高額に達した。それでも中国、フィリピン、インドネシアなど多くの国がベトナム産米の争奪競争を繰り広げている。
商工省の統計によれば2023年7月末時点のベトナムの米輸出量は483万トンに達し、輸出額は26億USDに達している。全体の77％以上を占めているのはアジア諸国の330万トンで、昨年から36％近く増加している。EUなど成長著しい新規市場は、総輸出量の2％に過ぎないが、昨年からは28％増の8万4000トンとなっている。
ベトナムのファン・ミン・チン首相は、米の価格上昇をチャンスと捉えて輸出を拡大させ、国民の所得を増やす一方で、あらゆる状況において国の食糧安全保障を確保するように求めた。
チン首相は、8月6日に食糧安全保障と米の生産と輸出促進に関する指示24号に署名した。
この指示は、世界的な食糧貿易状況の複雑化とインド、ロシア、UAEが米の輸出を禁止したことによる米価格の上昇を受けて発行された。ベトナムでは一部の地域で米を買い占める動きが発生したことで、需給バランスが崩れ、国内価格が不当なほど高水準に押し上げられる事態が発生していた。
そのため、チン首相は農業・農村開発省及び、関連省庁と地方自治体に対して年間4300万トン以上の稲生産目標を確実に達成するために計画と作付面積を見直すように指示した。
農業・農村開発省は、商工省および、各地方自治体と協力して国内および世界の米相場の動向を注意深く監視し、米の国内需要と輸出需要を満たし需給バランスをとるために、品種や季節ごとの生産量を管理しなければならない。首相指示24号には「どのような状況でも国の食糧安全保障を確保する必要がある」と明記されている。
関連省庁はベトナム産米の輸出市場拡大にとって障壁となっている問題を解決し、各地方自治体、企業、農家に対してベトナムと輸入国の品質基準に関する規定を遵守するよう通告している。
食糧安全保障を確保し、輸出のチャンスを捉え、投機的な取引を回避するため、首相は商工省、農業・農村開発省、外務省の各大臣に対して米の輸出業者を検査、監督するよう命じた。各省は、国内の米の生産、販売、輸出状況を積極的に調整するために、世界の米取引相場おおよび、各国の生産と輸出状況を注視しておく必要がある。
農業・農村開発省の報告書によれば、2023年の国内の米の作付面積は、約710万ヘクタールで、稲の収穫量は7100万トン（米換算で2000万トン以上）になると予測されている。
8月上旬までに各地方で2400万トン以上の稲が収穫された。これから年末にかけて、もし特に異常気象などが発生しなければ、稲の収穫量は国内の需要と輸出需要を満たせるとみられている。輸出用の稲は1500万トン（米換算で700万～750万トン）に達する見込みだ。
今回の指示24号では、商工省に対して米の販売と輸出に関する議定107号の補足修正草案を早期に完成させて政府に提出することも要求されている。その中で、特に米の輸出条件と輸出する米の品質基準に関して厳格な規定が求められている。各輸出業者は、生産農家と協力して米の生産と消費関する地域分けをおこなう必要がある。
商工省と関連機関は、ベトナム産米の価値を高めるために現状に適した輸出促進と広告宣伝活動を実施し、FTAの優遇税制を効率的に活用して、新たな市場でシェアを獲得し、世界での競争力を高める必要がある。
チン首相はまた、財務省と国家銀行頭取に対して米生産農家、輸出業者、卸売業者を支援するため、コメ価格の安定政策に積極的に取り組むよう指示した。
財務省は、自然災害や疫病によって国民の食糧不足が発生しないように米の備蓄量を計算し、バランスをとる必要がある。また、各地方自治体は、地域内の米の生産、流通、消費状況を常に監視しておく必要がある。
ベトナム食糧協会によれば、7月27日時点で国内の籾の価格は6月に比べて1㎏あたり368～441VND上昇している。また、各種米の価格も1㎏あたり850～940VND上昇している。2022年の同時期と比べると籾の価格は1㎏あたり1300～1900VND上昇しており、米の価格も2400～3400VND上昇している。
「米の価格を不当に吊り上げ、国内市場を不安定にさせる投機的な行為や買い占め行為は厳正に処分する」とチン首相は述べている。
米の輸出業者は、米の在庫を最低限に維持し、定期的にまたは、不定期に指示に応じて在庫量を報告しなければならない。また、詐欺行為を防止するため、米取引の契約、受け渡し、支払いをおこなう前に取引先を慎重に確認する必要がある。
インド、ロシア、UAEが米の輸出禁止を公表して以降、過去2週間ベトナム産米の国際価格は上昇し続けており、1トンあたり約660USDと過去最高額に達した。それでも中国、フィリピン、インドネシアなど多くの国がベトナム産米の争奪競争を繰り広げている。
商工省の統計によれば2023年7月末時点のベトナムの米輸出量は483万トンに達し、輸出額は26億USDに達している。全体の77％以上を占めているのはアジア諸国の330万トンで、昨年から36％近く増加している。EUなど成長著しい新規市場は、総輸出量の2％に過ぎないが、昨年からは28％増の8万4000トンとなっている。
出典：06/08/2023 VNEXPRESS
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