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ベトナム、2027年最低賃金を平均7.8%引き上げへ 2027年1月1日から適用を提案

2027年1月1日からの各地域の最低賃金を示した図

ベトナム国家賃金評議会は7月16日、2027年の地域別最低賃金を平均7.8%引き上げる案を全会一致で承認した。適用開始日は2027年1月1日とし、今後政府へ正式に提案される。

労働組合側は当初8.5%または9.8%の引き上げを主張し、企業側は約5%を提案していた。約3時間に及ぶ協議の末、双方が歩み寄る形で合意に至った。

労使協議の末、全会一致で7.8%増を提案

国家賃金評議会では、労働者側を代表するベトナム労働総同盟(VGCL)と、企業側を代表するベトナム商工会議所(VCCI)が協議を実施した。

労働組合側は会議前まで8.5%または9.8%の2案を提示していたが、会議では8%超の案へ一本化。一方、企業側は5%前後の引き上げを主張していた。

最終的には、平均7.8%の引き上げ案が全会一致で承認され、政府へ提出されることとなった。

地域別では第4地域が9.2%増

提案された地域別最低賃金(月額)は次の通りである。

地域新最低賃金増額増加率
第1地域 570万VND  39万VND 7.3%
第2地域 508万VND 35万VND 7.4%
第3地域 445万VND 31万VND 7.5%
第4地域 404万VND 34万VND 9.2%

全国平均では7.8%の引き上げとなるが、最低水準である第4地域は最も高い9.2%の引き上げ率が提案されている。

労働組合「近年では高い引き上げ幅」

ベトナム労働総同盟のゴ・ズイ・ヒウ副会長は、交渉は一時緊張する場面もあったものの、労働者と企業双方の利益の均衡を重視した結果、全会一致で合意できたと説明した。

同氏は今回の7.8%という引き上げ率について、「近年では比較的大きな水準」であり、ベトナム経済の回復や政府の成長重視政策を反映したものとの認識を示した。

また、最低賃金の引き上げは労働者の生活改善だけでなく、人材の定着や経済成長の後押しにもつながるとの期待を示している。

企業側は合意も支払い能力に懸念

一方、企業側を代表するVCCIのホアン・クアン・フォン副会長は、今回の合意を支持しながらも、多くの企業では依然として経営環境が厳しく、賃上げへの対応力に不安が残ると指摘した。

そのうえで、政府には投資・事業環境のさらなる改善を求めるとともに、企業は経営改革やデジタル化、生産性向上への投資を進める必要があると強調した。

また、労働者にも技能向上や生産性向上への取り組みが求められるとし、「企業と労働者が協力して競争力を高めることが重要である」との考えを示した。

2027年は「1月1日適用」が基本方針に

今回の提案では、適用開始日が2027年1月1日とされた点も注目される。

ここ数年最低賃金は7月1日に改定されるケースが多かったが、近年は労働法の本来の趣旨に沿って、新会計年度の開始に合わせるべきとの議論が進んでいた。

今回の合意により、企業は年度当初から人件費を計画に反映しやすくなる一方、労働者もより早い段階で賃金引き上げの恩恵を受けられる見通しとなる。政府が正式決定すれば、2027年1月1日から新たな最低賃金が適用される予定である。

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