ベトナム空港公社(ACV)は、建設が進むロンタイン国際空港とホーチミン市のタンソンニャット国際空港との役割分担について、新たな運用案を政府の関係機関へ提出した。新案では、欧州や東アジアなど長距離国際線の大半をロンタイン空港へ移管し、両空港の機能を明確に分担する方針が示されている。
長距離国際線はロンタイン空港へ集約
ACVが提出した案では、飛行距離1,000kmを超える定期国際線を原則としてロンタイン国際空港が担当する。また、チャーター便などの不定期国際便や、タンソンニャット空港の受け入れ能力を超える新規国際路線についてもロンタイン空港で運航する計画である。
具体的には、東アジア、西アジア、オセアニア、欧州向けのすべての国際線に加え、国際貨物便を全面的にロンタイン空港へ移管する方針が示された。
一方、東南アジア路線については、約55%をロンタイン空港、残る45%をタンソンニャット空港で運航する案となっている。
タンソンニャット空港は近距離国際線と国内線が中心
タンソンニャット国際空港では、飛行距離1,000km未満の近距離国際線を中心に運航を継続する予定である。対象となるのは、エアバスA320・A321やボーイング737などのCode C機材を使用する定期便である。
国内線については、北中部、中部高原(タイグエン)、東南部、メコンデルタ方面の路線を引き続きタンソンニャット空港が担う。
一方、北部(紅河デルタ)方面は約88%をタンソンニャット空港、約12%をロンタイン空港へ配分する計画であり、中南部方面についてもタンソンニャット空港93%、ロンタイン空港7%という比率が示されている。
また、ベトナムの航空会社については、国内線に限り需要に応じてロンタイン空港を利用するかどうかを自主的に選択できるとしている。
従来案から方針を転換
今回の提案は、ACVがこれまで政府へ提出していた運用案から大きく方向性を変更した内容となる。
従来案では、ロンタイン空港とタンソンニャット空港を「地域経済を支える並行運用空港」と位置付け、航空会社や利用者の需要に応じて柔軟に路線を配分する考え方が採られていた。長距離路線を一律にロンタイン空港へ移すのではなく、市場ニーズを踏まえて両空港を併用する方針であった。
しかし今回の新提案では、飛行距離や運航エリアを基準とした明確な役割分担へと舵を切っており、ロンタイン国際空港をベトナム南部の国際航空ハブとして育成する姿勢がより鮮明になった。



















