ベトナムで中国発のブランドの存在感が高まっています。かつて「中国」には安かろう悪かろうという印象がつきまといましたが、その見方は変わりつつあります。
飲食では蜜雪氷城(Mixue)が全国に広がり、サービスではTikTok Shopが浸透しました。テクノロジーでもロボットやAIの話題に加え、EVのBYDやスマホのOPPOといった名前が日常的に挙がります。これらの背景には動画コンテンツもまた、大きな役割を果たしています。
2026年8月、ホーチミン市とハノイに住む20~49歳200人に動画視聴の実態を伺いました。視聴時間は1日平均1.6時間ほど。サービスはYouTubeが92%、Facebookが82%、TikTokが74%と無料のものが中心で、動画が日常に与える影響は小さくありません。
良く見るコンテンツの制作国は自国ベトナムが91%で1位。2位は中国で54%と、韓国の51%を上回りました。ちなみに日本は26%で5位です。
中国が韓国を超えたことは、ここ数年の変化を象徴しています。中国制のコンテンツを視聴するのは30代で60%、40代で56%と、若年層よりも30代以上で支持を集めているのも特徴です。
中国コンテンツで好まれるジャンルはロマンスが58%、アクションが47%、コメディが40%、歴史ものが37%。特定の型に偏らず幅が広く、作品数も多いため、自分に合う1本を見つけやすいのでしょう。ちなみに韓国はロマンスに、日本はアニメに人気の傾向があります。
韓流がコンテンツを入口にベトナム人の心をとらえたように、中国カルチャーもまた動画を入口として、テクノロジーやサービスと一体となって、ベトナム人の心をつかんでいくのではないでしょうか。
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黒川 賢吾 Kengo Kurokawa
Asia Plus創業者兼代表取締役。NTT、ソニー、ユニクロを経てベトナムで起業。ベトナム最大級のオンラインリサーチパネルを利用して年間200以上の調査をこなすリサーチのプロ。