日本の食をベトナムに広げようと、多くの日本食品企業が挑戦を続けています。では、ベトナムの人たちは実際に、どんな料理を初めて口にし、初めて作っているのでしょうか。
Q&Meがベトナム全土の18~49歳1000人に実施した調査が示すのは、意外なほどの保守性です。
過去1年間に「初めて食べた料理がある」人は19%、「初めて作った料理がある」人はわずか8%。両方を経験した人は6%に留まり、8割以上がこの1年、新しい食体験をしていません。
新しい味との出会いは、家庭より外食が中心です。試食経験は自宅調理の2倍以上。自宅で作るのは女性12%、男性4%と3倍の差があり、年代別では25~34歳(22%)、地域別では南部が高めでした。
初めて食べた料理のうちベトナム料理が62%、海外料理は38%。ところが自宅調理ではベトナム料理が79%を占め、海外料理は21%まで下がります。家庭で作られた国内料理は麺類が35%と最多で、フーティウやブンボーフエなど日常食の延長線上です。
海外料理の言及数では中華が26件で最多、韓国18件、日本13件と続きます。中華は点心、火鍋、北京ダックと幅広く、韓国はトッポッキなどトレンド料理が中心。
日本料理は寿司4件、ラーメン3件、刺身2件、うどんやつけ麺、抹茶ラテが挙がりました。ただし、自宅で作られた例はラーメン1件のみです。
一方、家庭で最も多く作られた海外料理はスパゲッティ(3件)で、ボロネーゼも手作りされていました。日本食を本当に根付かせるカギは、パスタのように家庭で再現できる商品設計にあるのではないでしょうか。
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黒川 賢吾 Kengo Kurokawa
Asia Plus創業者兼代表取締役。NTT、ソニー、ユニクロを経てベトナムで起業。ベトナム最大級のオンラインリサーチパネルを利用して年間200以上の調査をこなすリサーチのプロ。