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ベトナム・ベルギー、戦略的パートナーシップ格上げへ協力強化 港湾・半導体・グリーンエネルギーで連携

ベルギーのフィリップ国王夫妻とベトナムのトー・ラム書記長兼国家主席夫妻
(C)THANH NIEN

ベトナムとベルギーは、二国間関係を「戦略的パートナーシップ」へ格上げすることを目指し、政治・安全保障から経済、科学技術まで幅広い分野で協力を強化する方針を確認した。10月23日、ベルギーの首都ブリュッセルで、ベトナムのトー・ラム書記長兼国家主席とベルギーのバルト・デウェーフェル首相が会談した。両国は港湾、スマート物流、グリーンエネルギー、半導体などでの連携を進めるとともに、欧州連合(EU)との関係強化や国際問題での協力にも取り組む。

二国間関係を戦略的パートナーシップへ

10月23日、ブリュッセルのエグモント宮殿で、デウェーフェル首相がトー・ラム書記長兼国家主席の公式訪問を歓迎する式典を主催した。その後、両首脳は少人数会談と昼食会を行い、二国間関係のさらなる発展に向けて協議した。

両首脳は、2018年に農業分野で戦略的パートナーシップを締結して以降、両国関係が幅広い分野で実質的な進展を遂げてきたことを評価した。今後は政治的信頼を深め、相互の関心やニーズへの理解を進めながら、協力の規模と分野を拡大する方針で一致した。

政治・外交面では、あらゆるレベル、とりわけ首脳級の交流を拡大するほか、既存の協力枠組みや合意を着実に実施する。ベトナムの各省庁・地方自治体と、ベルギー連邦政府および各地域との連携も強化し、二国間関係の格上げを目指す。

防衛・安全保障分野については、新たな関係枠組みの重要な柱と位置づける。人材育成、軍事医療、国連平和維持活動(PKO)、法執行機関の協力、情報共有などを重点分野とする。

港湾・物流・グリーンエネルギーで経済協力を拡大

経済・貿易・投資分野では、両国が持つ強みとニーズを生かし、大規模で戦略的な共同事業を推進する方針を確認した。

重点分野として挙げられたのは、港湾開発、スマート物流網、グリーンエネルギー、環境配慮型工業団地、気候変動に適応したハイテク農業などである。ベルギーの技術や経験と、ベトナムの開発需要を組み合わせ、具体的な事業につなげることを目指す。

トー・ラム書記長兼国家主席は、ベトナムとEUの関係強化に向けたベルギーの支援も要請した。両国間のEU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)の利点を最大限に活用するとともに、欧州委員会(EC)がベトナムの水産物に対する違法・無報告・無規制(IUU)漁業問題の「イエローカード」警告を早期に解除するよう、ベルギーが後押しすることを求めた。

科学技術も有望な協力分野として確認された。両国は共同研究や技術移転を進め、バイオテクノロジー、医薬品、医療、半導体などの戦略技術・新興技術分野で連携を強める。また、教育分野での交流を拡大し、文化、スポーツ、観光や地方自治体間の実務的な協力も促進する。

ASEAN・EU連携や国際舞台での協力も確認

地域・国際情勢をめぐって、両首脳は平和と安定の維持に加え、海上・航空交通の自由、安全、安心を確保する重要性を強調した。多国間主義と国際法の尊重を支持し、アジア太平洋地域におけるASEANの中心的役割を重視する立場でも一致した。

国連、国際フランコフォニー機構(OIF)、ASEAN・EU戦略的パートナーシップなどの枠組みで緊密に連携し、多国間の場で相互に協力・支援する方針を確認した。

会談の終了に際し、両首脳は伝統的な友好関係と多方面にわたる協力をさらに深化させる強い政治的意思を表明した。

ベルギー国王も関係格上げへの期待を表明

同日午前、トー・ラム書記長兼国家主席夫妻は、ブリュッセルの王宮でフィリップ国王とマチルド王妃と会見した。

フィリップ国王は、両国の伝統的な友好関係と多方面にわたる協力が良好に発展する中で、今回の訪問が実現した意義を強調した。両国の強いつながりを評価し、今回の訪問が関係を早期に格上げするための重要な節目になるとの期待を示した。また、ベルギーはベトナムとの関係を重視しており、ベトナムが掲げる持続可能な開発目標の実現を支援する用意があると述べた。

トー・ラム書記長兼国家主席は、ベルギー王室による温かい歓迎に謝意を示し、両国の国家と国民の強い結びつきを強調した。

さらに、ベトナムの枯葉剤被害者への支援に関する決議をベルギー下院が採択したことを高く評価した。同決議は、枯葉剤・ダイオキシン被害者への支援を目的とした決議として、世界の立法機関でベルギー下院が唯一採択したものであり、両国民の連帯と人道的精神を示すものだ。フィリップ国王も、被害者に対するベルギーの関心と支援、共感を表明した。

両首脳は、経済・貿易・投資、教育・訓練、文化、国民交流などの協力を継続して強化することでも一致した。国際問題についても、多国間主義を支持し、国連と国際法、国連憲章を尊重することが世界の平和と安定に不可欠との認識を共有した。

ベトナム・EU関係の発展に向けたメッセージ

トー・ラム書記長兼国家主席は同日午後、ブリュッセルのエグモント王立国際関係研究所で政策演説を行った。演説では、国際秩序が大きく変化し、分断のリスクと新たな機会が同時に生まれているとの認識を示し、EUが引き続き重要な役割を果たすことへの期待を述べた。

また、ベトナムとEUの間で、戦略的自律性を含むビジョンや価値観、考え方の共通性が高まっていると指摘した。そのうえで、ベトナムとEUの関係をさらに発展させるための戦略的な方向性を提示し、ベトナム・ベルギー関係がその推進力となり、具体的な成果を示す重要な事例であると位置づけた。

同日午後には、ベルギー下院のピーター・デ・ルーヴァー議長、上院のバンサン・ブロンデル議長とも会談し、ベルギー議会を訪問した。

今回の訪問を通じ、ベトナムとベルギーは経済・技術協力の拡大だけでなく、政治・安全保障や国際問題でも連携を深める姿勢を明確にした。今後、戦略的パートナーシップへの格上げに向けて、具体的な協力事業をどこまで進展させられるかが焦点となる。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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