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ベトナム・豪州、貿易額200億ドルへ AI・デジタル・新エネルギーで協力強化

ベトナムのトー・ラム書記長兼国家主席とオーストラリアのアンソニー・アルバニージー首相
(C)THANH NIEN

包括的な戦略的パートナーシップをさらに深化

ベトナムのトー・ラム書記長兼国家主席は8月11日、豪州への国賓訪問の一環として、豪州議会議事堂でアンソニー・アルバニージー首相と会談した。

両国首脳は、2024年に「包括的な戦略的パートナーシップ」へ格上げされた両国関係について、これまでの成果を確認するとともに、経済、貿易、投資、科学技術、安全保障、人材育成など幅広い分野で協力をさらに深める方針で一致した。

アルバニージー首相は、世界情勢の不確実性が高まる中、ベトナムと豪州が各分野で緊密に協力することの重要性を強調した。

一方、トー・ラム氏は豪州を「信頼できる友人、パートナー」と位置付け、両国関係をさらに高い段階へ発展させたいとの考えを示した。

5年間で倍増した二国間貿易、200億USDを目指す

両首脳は、2024~2027年の包括的戦略的パートナーシップ行動計画が6つの主要分野すべてで進展していることを評価した。

特に経済面では、両国の貿易額が過去5年間で倍増し、2025年には140億USDを超えたことを確認した。

今後は両国経済の相互補完性をさらに活用し、双方が参加する自由貿易協定(FTA)を最大限に活用することで、貿易・投資を一段と拡大する。

両国は、二国間貿易額を200億USDまで引き上げる目標を掲げ、サプライチェーンの連携、高品質な投資、グリーン経済、デジタル経済、新エネルギー、将来産業などで協力を強化する。

AI・科学技術を新たな協力の柱に

今回の会談で特に重視されたのが、科学技術、イノベーション、デジタル転換である。

両首脳は、これらを今後の二国間関係を支える新たな成長エンジンと位置付け、戦略的分野での協力を拡大することで一致した。

具体的には、共同研究プロジェクトの推進に加え、大学、研究機関、企業間の連携を強化し、ベトナムと豪州を結ぶ「技術連携空間」の形成を目指す。

また、高度人材の育成にも力を入れ、両国の大学や研究機関、職業教育機関を結ぶ取り組みを進める。

グリーン転換・脱炭素でも協力

両国は、グリーントランスフォーメーション(GX)や持続可能な開発、気候変動への適応でも協力を拡大する方針である。

特に、温室効果ガスの排出量を実質ゼロとするネットゼロ目標に向け、新エネルギーなど将来産業における協力を推進する。

ベトナムにとって豪州は、エネルギーや鉱物資源の面でも重要なパートナーであり、今後はこうした従来型の経済関係から、脱炭素や新エネルギーなどの新分野へ協力範囲が広がることが期待される。

教育・人材育成で豪州との連携を拡大

教育・人材育成も両国関係における重要な協力分野である。

両首脳は、大学、研究機関、教育・職業訓練機関のネットワークをさらに強化し、知識や経験の共有、高度人材育成に向けた教育プログラムを拡充することで一致した。

トー・ラム国家主席は、ベトナム国家政治学院に設置されたベトナム・豪州センターの活動を評価し、ベトナムの中・高級幹部の育成における同センターの役割を強調した。

アルバニージー首相は、ベトナム政府が豪州の大学によるベトナム国内での活動を支援していることに謝意を示した。

また、豪州国立大学のベトナム政策研究センターや、豪州・ベトナム戦略技術センター(AVSTC)など、両国の知識・人的交流を促進する取り組みについても評価した。

安全保障・サイバー分野でも連携

安全保障協力についても、従来の国防分野からサイバーセキュリティー、国際犯罪対策、非伝統的安全保障上の課題への対応へと協力範囲を広げる。

両国は国際・多国間の枠組みでも連携を強化し、対話と信頼醸成、国際法および国連憲章の尊重を推進する方針を確認した。

また、海上・航空の安全と自由を確保し、1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)など国際法に基づき、地域の紛争を平和的に解決する重要性を確認した。

ベトナム側は、豪州とともに東南アジアとの連携を強化し、ASEANの中心性を生かしながら、平和で安定した持続可能かつ包摂的な地域の実現に貢献する考えを示した。

科学技術・デジタル分野などで協力文書に署名

会談後、両首脳立ち会いの下、科学技術、イノベーション、デジタル経済、教育・訓練などに関する複数の協力文書が署名・交換された。

両首脳は関係省庁に対し、これらの合意を速やかに実施へ移し、高レベルの政策方針を具体的なプログラムやプロジェクト、成果につなげるよう指示した。

「貿易200億USD」だけでなく技術連携へ

今回の会談から見えるのは、ベトナムと豪州の関係が、資源・教育・貿易を中心とした従来の協力関係から、AI、デジタル経済、科学技術、新エネルギー、サプライチェーンといった将来産業を含む包括的な経済関係へ移行しつつあることである。

両国はすでに貿易額を5年間で倍増させており、次の目標として200億ドルを掲げる。今後は貿易量の拡大だけでなく、ベトナムと豪州の企業・大学・研究機関を結び付けることで、技術と人材の面でも両国経済の結び付きを強められるかが焦点となる。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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