ベトナムとオランダの両首相が電話会談、包括的パートナーシップの格上げを協議
ベトナムのレ・ミン・フン首相は8月11日午後、オランダのロブ・イェッテン首相と電話会談を行った。両首相は、これまでの両国関係の進展を確認するとともに、包括的パートナーシップをさらに高い段階へ発展させるための協力方針について協議した。
会談では、両国間の政治的信頼をさらに強化し、高官を含む相互訪問を増やすことの重要性を確認。また、国際・多国間の枠組みにおいても、引き続き相互に協力・支持していく方針が示された。
経済・貿易・投資を二国間関係の柱に
レ・ミン・フン首相は、経済、貿易、投資、金融分野を両国関係の主要な柱として位置付け、協力を一段と強化するよう提案した。
特に、EU・ベトナム自由貿易協定(EVFTA)を最大限活用し、両国企業の市場開拓を促進する方針を示した。
さらにベトナム側は、オランダ議会に対してEU・ベトナム投資保護協定(EVIPA)の早期批准を要請。投資環境を改善し、両国企業による相互市場への進出を後押しする考えである。
両国の金融・証券市場を接続するとともに、国際金融センターやベトナムの資本市場の発展に向け、海外からの資金・投資を呼び込むことについても協力を強化する。
半導体・AI分野でオランダとの連携を拡大
今回の会談で特に注目されるのが、半導体を中心とした科学技術分野での協力強化である。
ベトナム側は、科学技術、イノベーション、半導体技術に関する協力協定を早期にまとめるよう提案。研究開発(R&D)センターの設立や高度人材の育成、ベトナム企業をオランダの半導体サプライチェーンに参入させる取り組みを進めたい考えを示した。
その中でも、オランダの半導体製造装置大手ASMLとの連携を特に重視している。
ベトナムは半導体産業の人材育成とサプライチェーンへの参画を国家的な成長戦略の一つとして進めており、半導体製造装置で世界的な地位を持つオランダとの協力は重要性を増している。
AIやグリーン分野の人材育成も推進
ベトナム側は、オランダによる奨学金の拡充や、ベトナム人学生の受け入れ拡大も要請した。
対象分野としては、AI、半導体、科学技術、ブルーエコノミー(海洋経済)など、今後の成長が期待される重点分野を挙げている。
また、グリーントランスフォーメーション(GX)、デジタルトランスフォーメーション(DX)、持続可能な開発についても協力を強化し、科学技術とイノベーションを両国関係における新たな協力の柱として育てる方針である。
海洋安全保障でも共通認識
両首相は、地域および国際情勢についても意見を交換した。
その中で、平和、安定、安全、航行・航空の自由を確保することの戦略的重要性を確認。国際法に基づく秩序の維持が重要であるとの認識を共有した。
特に、1982年の国連海洋法条約(UNCLOS)を含む国際法に基づき、海洋・航空の安全と自由を確保する必要性を強調した。
経済関係から半導体・技術協力へ
今回の電話会談は、ベトナムとオランダが従来の貿易・投資関係に加え、半導体、AI、金融、デジタル・グリーン転換、人材育成といった成長分野へ協力領域を広げようとしていることを示すものである。
とりわけASMLを擁するオランダとの半導体分野での連携は、ベトナムがグローバルな半導体サプライチェーンへの参入を目指す上で重要な意味を持つ。今後、両国関係の格上げに向けた具体的な協定や企業間協力がどこまで進展するかが注目される。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



















