ベトナム政府がフェイクニュースや虚偽情報への対策を強化している。フェイクニュースなどの防止・対処を定めた政令328/2026/NĐ-CPが10月5日に施行され、違反情報の投稿者や拡散者について、身元の公表や関係機関への通報、SNSアカウントの一時・永久停止などが可能となった。
虚偽情報の発信者を公表、警告も
政令328/2026/NĐ-CPは、フェイクニュースや事実と異なる情報の分類、確認・検証、表示、公開・警告、削除など、一連の対応手続きを定めたものである。政府は8月19日に同政令を公布し、10月5日から施行した。
政令では、フェイクニュースや虚偽情報について、発言・作成・保存・保管・提供・投稿・拡散・共有・コメントなどに関与した個人や組織の身元を公表できるとしている。
公表方法は、情報の性質や影響の大きさなどに応じて決定される。例えば、虚偽情報を発信した個人・組織の所在する地域や、情報によって影響を受けた地域の住民に通知するほか、本人が勤務する機関や影響を受けた機関への通知も可能となる。
さらに、行政機関のウェブサイトや情報ポータル、公開アプリ、マスメディアなどを通じて公表・警告することもできる。
SNS事業者に削除・拡散防止を義務付け
今回の政令では、ベトナムでサービスを提供する通信、インターネット、SNS、越境情報サービスの事業者にも対応を求めている。
虚偽情報として表示されたコンテンツについて、事業者は技術的な措置を講じ、検知、拡散防止、削除などを行う必要がある。また、利用者が違反情報を報告しやすい仕組みを整備するとともに、すでに虚偽情報と確認されたコンテンツの投稿や共有を防止する措置も求められる。
各プラットフォームには、公安省の関係機関と24時間365日連携できる窓口を設け、虚偽情報としての表示、公表、拡散防止、削除などに関する要請を速やかに受け付ける体制の整備も求められる。
SNSアカウントの永久停止も可能に
当局から要請を受けた場合、事業者はフェイクニュースを拡散したSNSアカウントやコミュニティページ、コンテンツチャンネルについて、一時停止または永久停止を行うことが求められる。
違反するアプリケーションについては、ネットワーク上から削除する措置も規定されている。
これにより、フェイクニュースへの対応は、単に問題となる投稿を削除するだけでなく、投稿者や拡散経路そのものへの対応にまで踏み込む仕組みとなる。
市民からの通報はVNeIDでも可能
政令は、フェイクニュースや虚偽情報の疑いがある情報を発見した場合、市民や組織が関係当局に通報する責任についても定めている。
通報は、窓口への直接連絡、ホットライン、電子情報ポータル、書面などを通じて行えるほか、ベトナムのデジタルIDアプリ「VNeID」から直接行うこともできる。
国家安全保障や社会秩序・安全に影響する情報、複数の省庁や地方政府にまたがる案件については、公安省が直接、情報の確認・検証を行う。
今回の政令施行により、ベトナムではフェイクニュースや虚偽情報への対応について、行政機関だけでなくSNSなどのプラットフォーム事業者、さらに情報を利用する市民にも一定の役割を求める制度が整えられた形である。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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