ホーチミン市、2040年までに全車両のEV化を目指す
ホーチミン市建設局は現在、交通分野のグリーン転換計画を策定しており、2040年までに市内を走行する全ての車両を電気またはグリーンエネルギー車へ転換する目標を掲げている。
専門家や企業への意見聴取を経てまとめられた計画案では、地域や車種ごとに異なる段階的な移行スケジュールを設定している。その中核となるのが「低排出区域(LEZ=Low Emission Zone)」の導入である。
コンダオ島とカンゾー地区が先行導入地域に
提案によると、最も早い段階で移行を進めるのはコンダオ島特区と旧カンゾー県の4地域(ビンカイン、アントイドン、カンゾー、タインアン)である。
コンダオ島
コンダオ島では、
- 2027年1月から路線バスを100%電動化
- 2027年6月までにバイクを電動化
- 2027年末までに個人所有車も転換
を進め、2030年までに全車両をグリーン車へ切り替える計画だ。
カンゾー地区
カンゾー地区では、
- 2027年に路線バスを全面電動化
- 2030年までに大部分の車両を転換
- 2035年までに100%グリーン車化
を目標としている。
中心部では電動バイク・EVタクシー化を加速
市中心部の低排出区域は、現在の大型トラック規制区域を基礎として設定される。
対象区域は以下の主要幹線道路に囲まれたエリアとなる。
- ドームオイ通り
- レドゥックアイン通り
- レカーヒュー通り
- グエンバンリン通り
- フーミー橋
- ボーチーコン通り
- グエンティディン通り
- ドンバンコン通り
- マイチートー通り
- ボーグエンザップ通り
- ハノイハイウェイ
2028年に配車バイクを全面EV化へ
計画案では段階的な排出規制強化が盛り込まれている。
2027年
- 市内路線バスを100%電気・グリーンエネルギー化
2028年
- 配車アプリのバイクタクシー
- 配送ライダー
- フードデリバリー
など二輪商業車両を全面EV化。
同時に、
- タクシーと9人乗り未満の契約車両は排ガス基準レベル5
- 自家用車は排ガス基準レベル4
への適合が求められる。
2030年
- 市内タクシーを100%EV化
- ガソリン車の契約車両は夜間(22時~6時)のみ運行可能
2035年
- 個人所有バイク
- 個人所有自動車
も全面EV化を義務付ける方針である。
一方、ホーチミン市郊外地域についてはより緩やかな移行期間が設けられ、最終的には2040年までの完全移行を目指す。
EV購入支援策を提案
計画案では、大規模な補助金制度も提案されている。
貧困世帯向け
市内の貧困世帯には、
- 電動バイク購入費100%補助
- 登録税・ナンバー取得費免除
を合わせて1台当たり約2,000万VNDを支援する。
準貧困世帯には車両価格の70%(約1,400万VND)を補助する。
配車ライダー・配送員向け
配車ドライバーや配送ライダーには、
- 登録費用免除
- ナンバー取得費用免除
- 低利融資支援
を含む約500万VND相当の支援を行う。
LEZ居住者向け
低排出区域内の住民については、
- 電動バイクへの転換時に登録費用を全額補助
- EVのナンバー取得費を全額補助
- プラグインハイブリッド車は50%補助
とする案が示されている。
市内に大規模充電ネットワーク整備へ
EV普及の前提となる充電インフラ整備も進める。
計画では、
LEZ区域内
- 急速充電器 3,322基
- バッテリー交換ステーション 8,900カ所
市内その他地域
- 充電器 1万4,541基
- バッテリー交換ステーション 2万3,805カ所
を整備する方針だ。
さらにカンゾー地区とコンダオ島にも、
- 500基超の充電設備
- 約1,000カ所のバッテリー交換拠点
を設置する計画である。
今後、市民意見を踏まえ最終調整
ホーチミン市建設局は現在、専門家からの意見を反映した報告書を取りまとめており、今後は関係機関や市民からの意見募集を行った上で、市人民委員会へ正式提案する予定である。



















