引き続き前々号からの関連となります。パスポートを更新した際の旧パスポートは、法律上は国に返納する義務があり、パスポートセンターなどで処分を促されるケースがあります。
ただし、海外不動産を保有されている方で、売買契約書や権利証に旧パスポート情報が記載されていて、まだ更新手続きを終了していない場合は注意が必要です。旧パスポートは処分せずに、一定期間保管している方が実務上は望ましくなっています。
ベトナムでは、旧パスポートから新パスポートへ個人情報を切り替える場合、権利証発行前であれば、デベロッパーとの手続きで完結します。そのため、大半は旧パスポート情報の領事認証手続きまで求められることはありません。それが権利証発行後となると、その取扱いを行う関連省庁である土地資源環境局から、旧パスポートについても領事認証手続きを求められるケースが大半となります。
この場合はケースバイケースですが、日本で行うにしても、ベトナムで行うにしても、原本確認を求められるケースが多く、過去実績がない担当者からはその手続きを断られることもあります。そのため、旧パスポートの原本を保管していないと手続きがスムーズに進まないケースがあり、旧パスポートの処分前に不動産を含め、個人情報が全て新パスポートに更新されているかを慎重にご確認ください。後々、手間や費用が余計に掛かる可能性があります。
もしこのようなケースで手続きが進んでいないなどお困りでしたら、前号同様に下記にまで一度ご相談下さい。
