バス無料化は「必要条件に過ぎず」
ホーチミン市建設局は、バス運賃の無料化だけでは市民が個人車から公共交通へ移行する決定的要因にはならないとの見解を示した。
4月9日に開催されたホーチミン市の経済・社会状況に関する記者会見において、建設局交通インフラ運用保全部門のドー・ジエップ・ザー・ホップ副部長が、バス無料化方針について説明した。
同氏は「市民の交通習慣を変えるためには、バス無料化はあくまで必要条件であり、十分条件ではない」と明言した。
サービス品質と利便性の向上が不可欠
市民のバス利用を促進し交通習慣を変えるには、複数の施策を同時に進める必要があると指摘されている。
具体的には、
・定時運行の徹底
・車両の清潔さと安全性の確保
・運転手やスタッフの接遇向上
など、サービス全体の質を引き上げることが重要である。
公共交通の接続強化も課題
さらに、バス単体ではなく、都市鉄道(メトロ)や水上バス、公共自転車との接続性向上が求められている。
移動の連続性を確保することで、待ち時間や乗り換えの負担を減らし、公共交通の利便性を高める必要があるからだ。
個人車抑制との組み合わせが前提
当局は、公共交通への転換を促すためには、個人車の利用制限も併せて検討する必要があるとしている。
また、利用者満足度の継続的な調査・評価を行い、サービス改善に反映させる方針である。
試験導入で利用者は最大34%増
これまでの無料乗車試験では、路線や時期によって公共交通利用者が20~34%増加したことが確認されている。
この結果を踏まえ、ホーチミン市は全面的な無料化が実施された場合、特に短距離・中距離移動において、バイクや自家用車からの転換が進むと見込んでいる。
環境負荷軽減にも期待
現在、同市のバス車両のうち約半数以上が電気やCNGなどのクリーンエネルギーを使用している。
バス利用が拡大すれば、CO₂や窒素酸化物、微小粒子状物質の排出削減につながると期待されている。
当局は、短期的な数値だけでなく、長期的な行動変容こそが環境政策の核心であると強調している。
4月中にも議会提出へ
バス無料化政策については、ホーチミン市人民委員会が市議会に対し簡略手続きでの決議案提出を進めている。
現在は各部局や地方機関からの意見収集段階にあり、4月中にも審議される見通しである。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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