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ベトナム水産輸出に深刻な障害 EU向け出荷停止と注文キャンセル相次ぐ

輸出用のエビ加工を行うベトナムの水産加工工場
(C)THANH NIEN

制度不備で輸出にブレーキ、企業が緊急対応を要請

ベトナムの水産輸出業界が深刻な障害に直面している。注文キャンセルや原料供給の停滞が相次ぎ、多くの企業が当局に対し早急な制度改善を求めている。

管理プログラム未更新でEU輸出に支障

南部カマウ省の水産加工・輸出業界によると、2026年の残留物質監視プログラムにおいて、養殖エビの主要生産地域や対象品目が更新されていない問題が発生している。

カマウ省水産加工輸出協会によれば、行政区再編後もデータが反映されておらず、対象地域で生産されたエビが輸出証明書の発行要件を満たさない事態となっている。

この結果、EUなど厳格な規制を持つ市場向けの輸出が滞り、企業に大きな損失が発生している。

注文キャンセルと在庫増加が深刻化

水産物輸出企業のSEANAMICO社は、欧州顧客から30トン以上の注文をキャンセルされ、損失は200億VNDを超えたと明らかにした。

さらに、48トン超・240億VND相当の在庫が出荷できず滞留しており、問題が解決されなければ追加キャンセルのリスクが高いという。

同様に、CAMIMEX社も複数の注文キャンセルに直面しており、資金繰りや事業計画に深刻な影響が出ている。

業界団体が制度の暫定措置を要請

これを受け、ベトナム輸出加工協会(VASEP)は関係当局に対し、暫定的な移行措置の導入を提案した。

具体的には、既存の監視済み養殖地域を基に輸出証明を発行できるようにしつつ、新たな監視対象の追加・承認を早急に進めるよう求めている。

また、監視サンプルの追加(エビ各種)を通じて、輸出手続きの停滞解消を図る必要性を強調している。

IUU問題と新規制が企業負担を増大

一方で、水産業界は違法・無報告・無規制漁業(IUU)問題に関連する規制強化によっても負担が増している。

最新の規定では、輸入原料についてロットごとの重量確認や種別分類を厳格に求めており、すべての数量が書類と完全一致することが必要とされる。

しかし、冷凍水産物は輸送や保管過程で自然減耗が生じるため、実務上は完全一致が困難である。

許容誤差未設定で現場に混乱

現在、ベトナムでは重量差に関する許容誤差の規定が存在せず、わずかな差異でも報告や説明が求められる。

このため、企業は生産停止や手続き対応を余儀なくされ、非効率とコスト増大を招いている。

業界は、ロット全体で±2%、品種別で±3%の許容誤差を認めるよう提案している。

「48時間前申告」規定も現実と乖離

さらに、貨物到着48時間前の事前申告義務も現場では大きな障害となっている。

東南アジア近隣国からの輸送は24〜36時間程度と短く、出航前に必要書類を整えることは現実的に困難である。

また、日本からの輸入では証明書発行が到着直前、あるいは到着後となるケースもあり、制度と実務の乖離が指摘されている。

制度改善が急務

水産輸出はベトナムの重要産業であるが、制度の不備や過度な規制により競争力が低下するリスクが高まっている。

業界は、現場実態に即した柔軟な制度運用と迅速な対応を求めており、当局の対応が注目される。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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