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主流チャネルに躍り出るライブコマース|ショッパーテインメントより価格・割引|マーケッターの 独り言 Vol.94

ASIA PLUS代表の黒川 賢吾氏

 ベトナムでライブコマースが急速に存在感を増しています。ECデータを分析するMetric.vnによれば、ベトナムのEコマース市場は2025年に約163億USDに達し、前年比で34.75%の増加。その成長を牽引しているのがライブコマースです。

 Q&Meがホーチミン市とハノイのライブコマース購買者合計245名を対象に、2026年4月に実施した調査でも、その浸透度の高さが見えます。

ShopeeとTikTokが2強:デジタル活発層の主力チャネルへ

 44%が週1回以上ライブコマースで購入しており、通常ECを週1回以上利用する層の60%が、ライブコマースも同頻度で利用。デジタル活発層にとっては、もはや「補完」ではなく「主力チャネル」になりつつあります。プラットフォームはShopee LiveとTikTok Shopの2強で、前者は検索から入る計画購買、後者はフィードから出会う発見型購買と性格が異なります。

購買決定要因:「ショッパーテインメント」より「価格・割引」

 では、なぜ彼らはライブコマースを選ぶのでしょうか。購買決定要因として82%が挙げたのは「価格・割引」。続いて「限定タイムオファー」65%、「売り手への信頼」38%。一方、「エンターテインメント性」はわずか7%でした。世界のメディアが語る「ショッパーテインメント」ではなく、「お得感+商品デモ+信頼できる売り手」という組合せで機能しています。

ベトナムにおけるライブコマースの購買行動

 さらに興味深いのは購買行動です。純粋な衝動買いは13%、完全に計画された購入は40%。最多の47%は、「以前から検討していた商品」がライブでの出会いをきっかけに購入に至ったケースでした。

 ライブコマースは「説得して買わせる場」ではなく、「検討中の商品と、適切な価格とタイミングで出会わせる場」として機能していると言えるでしょう。

著者紹介:黒川 賢吾 Kengo Kurokawa
Asia Plus創業者兼代表取締役。NTT、ソニー、ユニクロを経てベトナムで起業。ベトナム最大級のオンラインリサーチパネルを利用して年間200以上の調査をこなすリサーチのプロ。

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