ホーチミン市開発研究院は、地下鉄(メトロ)の路線名や駅名の見直しに向け、市民アンケートを開始した。利用者にとって分かりやすく親しみやすい名称を検討するとともに、今後整備が進む広域メトロ網に対応した新たな命名ルールの策定を目指す。
利用者目線で分かりやすい駅名へ
今回の調査は、現在の駅名や路線名が利用者にとって分かりやすいかを検証するとともに、将来開業する路線も含めた統一的な命名基準を整備することが目的である。
ホーチミン市では2024年末にメトロ1号線(ベンタイン~スオイティエン間)が開業し、現在14駅が営業している。
しかし、運行開始後には、一部の駅名が実際の位置と一致せず、利用者の混乱を招くケースも指摘されている。
「スオイティエン・バスターミナル駅」など名称に混乱も
代表的な例として、「スオイティエン・バスターミナル駅」は、実際には新ミエンドン・バスターミナルの手前に位置している。
また、「国家大学駅」も、駅名から想像される国家大学ホーチミン市校の中心部から離れたスオイティエン地区に設置されており、利用者から分かりにくいとの声が上がっている。
市はこうした課題も踏まえ、より実態に即した駅名のあり方を検討する方針だ。
路線番号の重複も新たな課題
ホーチミン市は行政区域の再編により、旧ビンズン省や旧バリア・ブンタウ省を含む広域都市圏へと拡大した。
これに伴い、各地域で計画されていたメトロ路線番号が重複する問題も浮上している。
例えば、ホーチミン市の「メトロ1号線(ベンタイン~スオイティエン)」と、旧ビンズン省が計画していた「メトロ1号線(ビンズオン~スオイティエン)」は同じ番号となる。
同様に、2号線や3号線についても旧ビンズン省、旧バリア・ブンタウ省の計画路線と番号が重複しており、新たな命名ルールの整備が必要となっている。
市民アンケートで命名方法を募集
アンケートでは、駅名について
- 短く覚えやすい名称
- ベトナム人・外国人ともに発音しやすい名称
- 地名や歴史・文化を反映した名称
- 幹線道路名
- 病院や大学、空港、商業施設など主要施設名
といった観点から意見を募っている。
また、路線名についても
- 「1号線」「2号線」など番号方式
- 赤線、青線など色による呼称
- 番号と色の組み合わせ
- 「ベンタイン~スオイティエン」のような起終点方式
- 番号・色・起終点を組み合わせる方式
など複数案について市民の評価を集める。
さらに、駅名に路線コードを加えた「M1-01 ベンタイン」「M1-02 バーソン」といった表記案についても意見を求めている。
将来は1,000km超の広域メトロ網へ
ホーチミン市では行政区域拡大後のメトロ計画として、全27路線、総延長約1,000km超の鉄道ネットワーク構想が進められている。
ホーチミン市は現在、新たな都市計画に合わせて路線網全体を見直しており、今回の命名ルールの検討も、その一環として実施される。
今後、利用者の利便性と国際都市としての分かりやすさを両立した駅名・路線名が採用されるかが注目される。



















