オフィス家具は福利厚生の一環に
働きやすさが企業の競争力になる
東南アジア各国で企業の生産性向上を支援するNEOSYSグループ。内田洋行の正規代理店としてベトナム市場を開拓するNEOSYS VIETNAMの遠藤寿将社長が、同社の事業や注力するオフィス家具を語る。

職場環境をトータルに提案
―― NEOSYSグループと御社の事業を教えてください。
遠藤 NEOSYSは2003年にマレーシアで創業した企業です。現在はシンガポールに本社を置き、タイ、ベトナム、インドネシアを合わせた東南アジア5ヶ国8拠点で事業を展開しています。
NEOSYS VIETNAMは2016年の設立で、ホーチミン市の本社とハノイ支社による2拠点体制でベトナム全土をカバーしています。
我々は、内田洋行の東南アジアにおける正規代理店として、同社と関連会社の製品を中心に多彩なソリューションを提供しております。ベトナムの事業は大きく3つの柱があります。
1つ目は、内田洋行のオフィス家具や各種オフィス機器を取り扱うオフィス事業です。2つ目は、印刷後の後加工機器や工場の自動梱包機器などを提供するファクトリーオートメーション事業。3つ目が、ベトナム国内の工場で特殊産業用テープなどの消耗材を製造し、国外へ輸出する消耗材事業になります。
これら3事業を通じて、日系企業をはじめとする現地企業の業務効率化や生産性向上を支えています。

―― オフィス家具事業に注力していると聞きました。
遠藤 その通りです。元々NEOSYSはオフィス機器分野に強いネットワークを持っていましたが、時代の変化とともに「機器単体の販売」から「快適で効率的なオフィス空間」をトータルで提案する転換を進めています。そのために質の高いオフィス家具の拡充は不可欠です。
現在のベトナムのオフィス市場は15~20年前の中国を彷彿とさせる、非常にパワフルな成長フェーズにあります。かつては安ければ良いという時代もありましたが、経済成長に伴い、従業員の福利厚生や働く環境を見直す動きが急速に広まっています。
例えば、最近お取引が増えているのが、IT系企業や製造業のバックオフィスです。優秀な人材の獲得と定着は最重要課題ですが、安易な給与の引上げは困難ですし、最近では韓国系や中華系の企業による賃金上昇が目立っています。
そこで、従業員が出社したくなる快適な就労環境や、人体工学に基づいた高品質なワークチェアを提供することが、重要な福利厚生の一環となっています。
弊社がご提案する内田洋行の製品やオフィスソリューションには、大きな強みが3点あります。
1点目は耐久性と品質保証です。安価な製品にありがちなキャスターの破損や背もたれの折れなどを防ぎ、フレームなどへの最長10年の保証期間と弊社スタッフのメンテナンスで、長期間安心してご使用いただけます。
2点目は会議室予約システム「SmartRooms」をはじめとする、ICTソリューションとの連携です。会議室の予約や使用状況をデータ管理できるスマートシステムなどを組み合わせ、効率的で快適なミーティング空間を構築できます。
3点目がアジア人の体型へのフィット感です。欧米製のオフィス家具に比べて、日本人を含むアジアのユーザーにも配慮したサイズや調整機能を備えています。ベトナム人の従業員、特に小柄な女性スタッフなどにも最適です。

人材獲得の新しいカギに
―― オフィス家具事業のパートナー戦略を教えてください。
遠藤 弊社は少数精鋭の組織であるため、自社だけでベトナム全土の顧客を網羅するには限界があります。そのため、内装業者、ゼネコン、ITネットワーク事業者、カタログ通販業者といった多様なパートナー企業様とのアライアンスを積極的に組んでいます。
その中でも、ユニークかつ重要な役割を果たしているのが、営業代理店パートナーの月島倉庫様です。月島倉庫様は独自の顧客ネットワークと強い営業力を駆使して、我々の直接のアプローチが届きにくいお客様を開拓する「特別なポジショニング」にあります。
弊社が手がける案件には、フロア全体の改修や大規模なオフィス構築が増えています。一方の月島倉庫様は、チェア単位の買い増しや個別アプローチ、新規案件の開拓など、きめ細やかな営業活動を機動的に担っていただいています。
このような多様なチャネルを持つパートナー様と互いの強みを掛け合わせ、市場全体のパイを広げていくことが基本方針です。

―― 他の支社と比べたベトナムの特徴は何でしょうか?
遠藤 オフィス家具事業で言えば、シンガポール、マレーシア、タイなどの市場は既に成熟または飽和傾向にあります。
例えばシンガポールでは、従来のハードウェア販売からクラウド管理やサービスプロバイダー型ビジネスへの転換が進んでいます。マレーシアは複数の事業のバランスは良いのですが、以前と比べてオフィス家具のニーズは落ちています。
これに対しベトナムは、インドネシアと並んでグループ内で最も力強い市場です。オフィス構築や工場自動化などハードウェアに対する実需要が非常に旺盛であり、資源と人的リソースを集中投資すべき重要拠点と位置付けています。
現在は日系企業向けが中心ですが、オフィス環境の向上に着手するベトナム企業は増えており、特に大手企業で顕著です。ベトナムの成長に伴ってオフィス家具への意識が変わりつつある中で、弊社のビジネスチャンスは確実に増えると考えています。

―― 今後の予定について教えてください。
遠藤 賃金が上がり続ける中で優秀な人材を獲得するには、「どれだけ気持ち良くオフィスで仕事をしてもらえるか」という福利厚生が重視されてくると思います。逆に言えば、長時間のデスクワークを続けて、「お尻が痛いな」、「腰がキツイ」と言われる企業は評判を落とす。
価格が多少高くても、品質が良く人体工学に優れ、長く快適に使えるオフィス家具を選ぶことが、従業員の健康や生産性を高めます。そして、最終的には企業やベトナム全体の経済発展を支えることにつながります。
そうした本質的な価値をベトナムの皆様や企業へ広く伝えていきたいと考えています。





























NEOSYS VIETNAM
遠藤寿将 Toshimasa Endo
大学卒業後に内田洋行に入社。一貫して海外事業に従事し、欧州、アジア、米国などの拠点を兼任・歴任。世界各地でグローバル事業の拡大に尽力した後、2019年11月にNEOSYS VIETNAMへ移籍して現職。