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ホーチミン市「海洋進出」本格始動 カンゾー国際中継港で世界港湾都市へ転換

カイメップ複合自由貿易区の完成予想図
(C)THANH NIEN

カンゾー国際中継港、4月30日に投資承認

ベトナム南部の経済中心都市であるホーチミン市は、4月30日にカンゾー国際中継港プロジェクトの投資主体を正式承認する。これは同市が国際的な港湾都市としての地位回復を目指す歴史的転換点となる。

4月30日はホーチミン市という名称が制定されて50周年の節目とも重なり、ベトナム経済の牽引役が「海へ進出する時代」の幕開けと位置付けられている。

半世紀越しの構想、ついに現実へ

カンゾー地区は1978年に旧ドンナイ省から編入され、ホーチミン市にとって東シナ海へ通じる唯一の海の玄関口と位置付けられてきた。

しかし、交通インフラや投資資金の制約により、長年その潜在力は十分に発揮されてこなかった。転機となったのは2025年4月、ビンホームズ・グリーン・パラダイスの着工である。

観光・都市開発と並び、今回の国際中継港建設は物流ハブ機能を担う「最後のピース」となり、ホーチミン市の海洋経済エコシステムを完成させる。

総投資額5億USD規模、世界最大級船舶に対応

計画によると、港湾は総面積571ha、総投資額約50億USD規模で、延長7kmの岸壁を備え、世界最大級のコンテナ船の受け入れが可能となる。

2047年までに年間1,690万TEUの処理能力を目指し、既存のカットライ港の負担軽減に加え、シンガポールや香港といった国際中継拠点と直接競合する水準に引き上げる狙いである。

フル稼働時には年間34兆~40兆VNDの財政収入と、6,000~8,000人の直接雇用創出が見込まれている。

世界最大船社参加で実現性高まる

本プロジェクトには、ベトナム海事総公社(VIMC)と世界有数の海運会社MSCの連合が参画する。

専門家は、世界最大級の海運社の関与が貨物集積を左右する決定的要素であり、今回のMSC参画は極めて大きな意味を持つと指摘する。

また、近年のサプライチェーン再編により貨物流動の変化が起きており、ベトナムにとっては国際中継港を確立する「歴史的好機」と評価されている。

カイメップとの連携で「超港湾クラスター」形成へ

ホーチミン市は、旧ビンズン省および旧バリア・ブンタウ省との統合的発展により、太平洋〜インド洋〜大西洋を結ぶ海上輸送ルート上の重要拠点となる。

特にカイメップ・チーバイ港との連携により、国際中継とゲートウェイ機能を分担する形で巨大港湾クラスターが形成される見通しだ。

同港湾群はすでに年間1億5,200万トン、約650万TEUの処理能力を有し、2万3,600TEU級の超大型コンテナ船の受け入れ実績を持つ。

物流コスト削減と直接航路の拡大

カイメップ港の強みは、シンガポールを経由せずに米国・欧州航路へ直接接続できる点にある。輸送時間は従来比で1~2日短縮され、スケジュール信頼性も90%を超えている。

カンゾー港との沿岸回廊が完成すれば、地域全体の物流効率が飛躍的に向上し、多国籍企業の投資誘致にも寄与する見込みである。

海洋経済の新成長軸に

建設省によると、カンゾー~ブンタウ沿岸経済回廊には約50兆VND規模のインフラ投資が計画されており、新たな海洋経済の成長エンジンとなる。

また、都市鉄道や海上橋梁などの大型インフラ整備により、カンゾー・ブンタウ・コンダオを結ぶ三角経済圏の形成も視野に入る。

「海へ進む都市」へ戦略転換

専門家は、ホーチミン市の海洋進出は単なる経済政策ではなく、都市モデルの転換であると指摘する。

港湾・物流・都市・観光を一体化した海洋都市モデルにより、同市は地域および世界の海運ハブとしての地位確立を目指す。

さらに、この動きは経済成長のみならず、海洋主権や安全保障とも密接に結びつく国家戦略の一環と位置付けられている。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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