ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

ホーチミン市、2026年に「デジタル市民」構想本格化 行政手続き5分以内を目標

ホーチミン市のタンソンニャット空港で背板印象の説明を受ける市民
(C)THANH NIEN

「提案06」を軸にデジタル転換を加速

ホーチミン市は2026年、国家デジタル転換計画「提案06」を基盤として、「デジタル市民」モデルの構築を本格化させる。共通住民データベースを活用し、行政サービスの処理時間を5分以内に短縮することを目指す。

「提案06」は、2030年を見据えた国家デジタル転換政策であり、住民データ、電子認証、電子本人確認を行政改革とスマートシティ構築の中核に据えるものだ。ホーチミン市では2025年を通じ、同計画を「行政改革の背骨」と位置付けて推進してきた。

「ワンストップデジタル窓口」を実現

2025年、ホーチミン市は38の重点任務を完了し、全国で先駆けて市独自の公共サービスサイトを閉鎖。2025年6月19日から国家公共サービス・ポータルへ完全統合し、「単一デジタル窓口」を実現した。

また、専門分野データと国家住民データベースとの連携も大規模に進められた。これまでに4500万件超のデータが統合され、

  • 戸籍データ:約1530万件
  • 社会保険データ:約1160万件
  • 土地関連データ:約570万件

がデジタル化された。

医療や治安分野でも実用化進む

デジタル化は市民生活にも浸透し始めている。

医療分野では、従来必要だった紙書類の代わりに、VNeIDアプリ上のQRコード提示で受診可能となった。電子健康手帳も統合され、医師が診療履歴を迅速に確認できる仕組みが整備されている。

現在、市内すべての医療機関でVNeID上の電子健康手帳が導入され、340万件超が有効化されたほか、約10万件の紹介状データも統合済みである。

治安分野では、ホーチミン市公安の「SOS治安アプリ」が注目を集めている。市民は犯罪やトラブル発生時、現場写真や動画を即座に共有でき、警察との直接・安全な連絡手段として機能している。

通信環境や制度面には課題も

一方、市当局は課題も率直に認めている。

通信回線の速度低下により、運転免許データやオンライン罰金支払い情報の更新に支障が出るケースがあるほか、税務アプリ「eTax Mobile」の利便性が市民に十分浸透していない点も問題視されている。

さらに、行政区再編による人員・運営面の混乱も生じている。

制度面では、オンライン提出時の電子書類の扱いが法令上不明確なケースが残っており、職員が電子・紙の両方で処理せざるを得ない状況も続いている。

2026年は「デジタル市民モデル」構築へ

こうした課題を踏まえ、ホーチミン市公安は2026年を「デジタル市民モデル」構築の本格始動年と位置付ける。

ホーチミン市は、

  • 行政手続き処理時間を5分以内へ短縮
  • 市民・企業の情報入力を一度限りに統一
  • 行政結果を全面電子化
  • デジタル化済み書類の再提出廃止

を重点目標として掲げた。

また、市公安が主導する「デジタル市民アプリ」も拡充される予定で、医療、教育、交通、建設など12分野の機能を統合する。

2026年には市内100か所の公共施設に「デジタル市民ステーション」を設置し、ベンタイン―スオイティエン・メトロでは生体認証システムの導入も計画されている。

「透明性向上と行政効率化」目指す

ホーチミン市公安局のター・バン・デップ少将は、デジタル技術導入によって行政処理時間短縮、業務負担軽減、市民コスト削減が可能になると強調した。

すべての行政手続きがデジタル環境上で記録・管理されることで、透明性向上や不正防止にもつながるとの考えを示している。

さらに、国家データベースの活用によって、公安当局の情報検索や犯罪対策能力も向上しており、治安維持と行政サービスの両立を進めていく方針だ。

ター・バン・デップ少将は、「デジタル時代において、ホーチミン市公安はオンライン公共サービスの全面展開を進め、市民に対してより公開性・透明性・現代性の高い行政サービスを提供していく」と述べた。

【ACCESS 独自取材】
ベトナムビジネスの深掘り特集

現場の一次情報から、市場の核心に迫る。
週刊ACCESSが厳選した独自コンテンツ。

最新の特集記事一覧を見る >