―― ベトナムの会社名って、「Loc」とか「Phat」みたいな言葉がよく入っていますよね。
チュック そうですね。日本語の「禄」や、発展の「発」に近い意味で、良い意味を持っているからだと思います。
―― なるほど。そうすると、みんなそういう言葉を使いたくなって、会社名が全部似てしまいそうですね。
チュック ベトナムの企業法では、既に登録されている他の会社名と完全に同一、または紛らわしい名前は登録できないと定められています。
―― そうなんですか。
チュック はい。既存の社名と誤解を招きやすい社名については、当局により登録を拒否される可能性があります。
―― どれくらい似ていると誤解を招くのかが少し曖昧ですね。
チュック それは企業法で列挙されていますよ。例えば、表記は違っても読み方が同じ場合、一文字・数字・記号だけが異なる場合、「新」という単語が付くだけの場合、あるいは「北部」、「南部」、「西部」。「東部」といった地域名が違うだけの場合等です。
―― 「新」を付けるのはだめなんですね。じゃあ、同じ意味の日本語を使って登録するのはどうですか。
チュック 外国語名として認められるのはラテン文字による表記だけです。それに、外国語名が既に登録されている他社の外国語名と同じ場合も、紛らわしい名称とみなされます。
―― そういう場合も想定されているんですね。この制限は地域ごとに定められているのですか。
チュック いいえ、全国共通の制限です。
―― 会社が増えれば増えるほど、名前を考えるのが難しくなりそうですね。
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Phan Dang Hoang Truc ファン・ダン・ホアン・チュック
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィスのパラリーガル。2019年ホーチミン市法科大学卒業。2024年名古屋大学大学院法学研究科博士取得。法令リサーチ等弁護士の業務のサポートを担当。