今回は具体的な他法令の例として、ベトナムにおけるボイラーの輸入について見ていきたいと思います。産業用のボイラーは一般的に高圧の蒸気を発生させるものが多くあり、高圧蒸気を作るためにボイラー自体が圧力容器になっています。
輸入ボイラーに求められる安全・品質条件とMEPS検査
圧力容器はもちろん、その圧力に耐える必要があり、輸入されるボイラーはベトナムが定める品質条件と安全条件に合致している必要があります。この条件を満たしているか否かの検査が必要になり、これは品質検査や安全検査と呼ばれます。
また、ガス焚きや油焚きのボイラーの場合はこの検査とは別に、環境保全を目的とした燃焼効率検査(MEPS検査)を受ける必要があります。この検査は通関時に必須であり、合格しないと輸入許可になりません。
仮輸入許可から本輸入許可への切り替え手順
ではどうするか。まずMEPS検査を行う第三者検査機関に検査申込を行い、その受理書をもって税関より仮輸入許可を受け、ボイラーを設置し作動させて実際に必要なデータ等を検査機関が測定し、内容に問題がなければ合格書が発行されます。その合格書を税関に提示し、仮輸入許可状態を輸入許可へ切り替えます。
なお、安全と品質検査データは通関時には不要ですが、MEPS検査で作動させる前に検査が必要になるので、MEPS検査と合わせて同時に行うのが一般的です。
このように、安全に関わるものや環境に影響し得るものなどは、通関関連法以外の他法令で規制されています。それらの規制が通関に間接的に絡むことで輸出入の段階で制限し、日常生活の安全面を守る働きをしています。
著者紹介:高野 純平 Jumpei Takano
NSPG Logistics and Engineering代表取締役。日本、中国、タイで機械設備の輸送、通関、据付に約15年間従事。2020年1月にNSPGを創業し、主にベトナムでの機械と設備関連の通関、輸送、据付サービスを提供。
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