ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

ベトナム税関、化学品輸入時の「全成分申告義務」巡り見解 100%開示要求を否定

ベトナムの港湾に積まれた輸入品のコンテナ
(C)THANH NIEN

ベトナム税関、化学品輸入時の申告問題で説明

「一律100%開示義務ではない」

ベトナム税関総局は5月19日午後、化学品輸入時の成分情報申告を巡る問題について正式見解を公表した。

一部企業の間では、

  • 化学物質の全成分
  • CAS番号
  • 各成分濃度

などを100%詳細申告しなければ通関できないとの認識が広がっていた。

これに対し税関総局は、「税関当局は、化学品の輸出入に関して新たな一律ルールを発出していない」と説明した。

リスク管理原則に基づき審査

必要時のみ追加資料要求

税関総局によれば、化学品2025年法および関連政令施行後も、税関検査は従来通り「リスク管理原則」に基づき実施される。

輸入申告者は、

  • 商品名
  • 成分
  • 含有率
  • 物理・化学特性

などを明確に記載する義務を負う。

これは、

  • HSコード分類
  • 税率判定
  • 専門管理対象判定

などの基礎情報となるためである。

ただし、通常の税関書類以外の追加資料提出が常時義務化されるわけではないとしている。

追加資料が求められるケースとは

危険化学物質判定が困難な場合

税関は、黄色レーン・赤色レーン対象貨物について、必要に応じて追加資料提出を求めることがあると説明した。

具体的には、

  • 化学品構成成分が不明確
  • 禁止化学物質該当性を判断できない
  • 特別管理対象か不明
  • 危険物濃度基準を確認できない

などの場合である。

特に化学品分野では、

  • 0.1%
  • 1%
  • 5%

といった濃度基準により、

  • 輸出入許可免除
  • 営業許可免除

などの適用有無が変わるため、厳格な確認が必要になるとしている。

情報不足なら分析・鑑定へ

通関可否判断の根拠に

提出資料だけでは十分な確認ができない場合、税関は、

  • 成分分析
  • 品目分類
  • 専門鑑定

を実施できるとしている。

これらは、最終的な通関可否判断の根拠となる。

税関総局は、「化学品は専門性が極めて高く、物質本質の判断には詳細確認が必要」と説明している。

「営業秘密侵害には当たらない」

CAS番号などは非機密扱い

企業側では、詳細成分開示が営業秘密漏洩につながるとの懸念も出ていた。

しかし税関総局は、化学品2025年法に基づき、

  • MSDS(安全データシート)
  • SDS
  • CAS番号
  • 国連番号(UN番号)
  • 混合物純度
  • 添加物危険性

などは機密保護対象には含まれないと説明。

そのうえで、「国家管理目的で税関が基本識別情報を要求することは、営業秘密保護原則に違反しない」と強調した。

米ASEANビジネス評議会も問題提起

「100%開示要求が拡大」と指摘

今回の説明の背景には、米ASEANビジネス評議会(USABC)からの問題提起がある。

USABCは税関総局に対し、「一部税関が、CAS番号や全成分比率を100%詳細申告しなければ通関を認めないと企業へ通知している」との懸念を伝えていた。

企業側によれば、従来はこうした要求は一部ケースや抜き打ち的対応に限られていたが、最近は広範囲で要求されるケースが増えているという。

税関総局はその後、各地域税関支局に対し実態調査と報告を求めている。

【ACCESS 独自取材】
ベトナムビジネスの深掘り特集

現場の一次情報から、市場の核心に迫る。
週刊ACCESSが厳選した独自コンテンツ。

最新の特集記事一覧を見る >