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ベトナムで食品価格が下落、供給増で豚肉・野菜・果物が値下がり

ベトナムのスーパーマーケットの精肉コーナー
(C)THANH NIEN

ベトナムで食品価格の下落が広がっている。コメ、豚肉、野菜、果物、鶏卵など主要な食品の供給が増加し、今年に入ってから最大の下落幅となる品目も出ている。

食品価格の下落は家計への負担を軽減するだけでなく、消費者物価指数(CPI)にも波及している。7月のCPIは前月比0.12%低下し、2カ月連続のマイナスとなった。

豚肉価格、1年ぶりの安値に

食品価格の下落を象徴しているのが豚肉である。

8月5日時点のベトナム国内の生体豚価格は、全国平均で1kg当たり6万500VNDまで低下した。これは過去1年間で最も低い水準であり、下落傾向は約1カ月にわたって続いている。

特に南部では下落ペースが速く、生体豚価格は1kg当たり6万VNDを下回る水準まで下落している。

C.P.ベトナムの幹部によると、背景には国内の豚肉供給が安定していることに加え、輸入肉の増加がある。また、鶏肉や水産物、卵など比較的安価な食品の選択肢が増えていることも、豚肉価格を押し下げる要因となっている。

さらに、豚肉価格の下落には季節的な要因もある。例年この時期は供給量が増える一方、需要を大きく押し上げる要因が少なく、豚肉価格が下がりやすい時期であるという。

今後についても、ベトナムでは旧暦7月のブーランの時期を迎え菜食をする人が増えるほか、新学年が本格的に始まる前であることから、豚肉価格はさらに下落する可能性があり、価格低下が第4四半期まで続く可能性も指摘されている。

飼料価格の下落も豚肉価格を押し下げ

豚肉価格の下落を支えるもう一つの要因が、飼料価格である。

今年に入って初めて飼料価格が引き下げられ、ベトナムの畜産市場で大きなシェアを持つ複数の企業が相次いで豚肉価格を引き下げた。

引き下げ幅は1kg当たり200VND程度が一般的で、BGFは全商品を一律200VND引き下げたほか、C.P.ベトナムは160~200VND、Greenfeed Vietnamは豚・家禽用飼料を1kg当たり200VND引き下げた。

飼料コストの低下は畜産業者の生産コストを押し下げるため、食肉価格にも一定の下落圧力を与えている。

食品価格下落がCPIにも波及

食品価格の下落は、消費者物価にも影響を及ぼしている。

ベトナム農業・環境省によると、今年1~7月の国内畜産業は引き続き堅調に推移している。特に家禽類は飼育期間が短く、資金回転が速いことから、多くの地域で生産量が伸びている。

また、今年上半期には食肉および食肉加工品の輸入量が49万4,300トン、輸入額が14億6,000万USDに達した。前年同期と比較すると、数量は9.6%、金額は36.4%増加している。

こうした供給増を背景に食品価格が低下し、7月のCPIは前月比0.12%低下した。CPIの低下は2カ月連続となる。

専門家によると、ベトナム人の食生活に占める豚肉の割合は大きいため、豚肉価格はCPIへの影響も大きい。供給不足や飼育コストの上昇によって価格が上昇していた局面から一転し、6月以降は出荷頭数の増加や大手畜産企業による生産拡大によって価格が下落している。

今後、燃料価格と食品価格の下落が続けば、CPIをさらに押し下げる要因になるとみられている。

卵は供給過剰から回復局面へ

一方、卵についてはやや異なる動きがみられる。

今年初めから採卵鶏の飼育頭数が大幅に増加したことで卵の生産量が急増した一方、カンボジア向け輸出が停止したことで国内市場では供給過剰となった。

一時は卵価格が生産コストに近い水準まで下落し、赤字で販売する養鶏場も出ていたという。

しかし、7月末から8月初めにかけて養鶏業者が再飼育を抑制したことで供給過剰が緩和され、卵価格は徐々に回復している。ただし、これまでの下落分を取り戻すほどの上昇には至っていない。

野菜や果物も供給増で値下がり

豚肉や卵だけでなく、野菜や果物も価格下落が目立っている。

ホーチミン市のビンディエン卸売市場では、野菜や果物の入荷量が増加し、価格が安値で推移している。品目によっては供給が需要を上回り、売れ残りが発生するケースもあるという。

背景には比較的天候に恵まれたことで各産地の生産量が増えたことがある。

6~7月はマンゴー、ドラゴンフルーツ、リュウガン、ランブータン、ドリアンなど多くの果物が旬を迎える時期でもあり、供給増加によって一般的な果物の価格が下落している。

さらに、一部農産物の輸出が伸び悩んでいることも国内市場への供給量を増やし、価格を押し下げる要因となっている。

「食品価格下落」は消費者には追い風

現在のベトナムでは、畜産物から野菜、果物まで幅広い食品で供給量が増加している。特に豚肉では、国内生産の回復、輸入肉の増加、飼料価格の低下が重なり、価格下落が鮮明となっている。

食品価格の下落は、消費者にとっては食費負担の軽減につながる。一方、生産者側からみれば、過剰供給による価格下落は収益を圧迫する要因でもある。

今後は、食品価格の下落が一時的な季節要因にとどまるのか、それとも供給構造の変化によってしばらく続くのかが注目される。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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