ベトナム政府は、国内に滞在・居住する外国人の電子身分証明(VNeID)に関する新たな制度を導入する。政令320/2026号により、これまで外国人の登録に必要とされていた一時居住カード(TRC)や永住カード(PRC)がなくても、ベトナムへの合法的な入国または滞在が確認できれば、VNeIDを登録できるようになる。
政令320/2026号は2026年9月28日に施行される予定で、外国人の行政手続きやオンラインサービスの利用を簡素化するとともに、電子化をさらに進める狙いがある。
外国人はTRC・PRCなしでも登録可能に
新制度では、ベトナムに合法的に入国または滞在している外国人は、希望すれば電子身分証明アカウントを登録できる。
これまで外国人が登録する際には、一時居住カード(TRC)または永住カード(PRC)が必要とされていたが、新制度ではこの要件がなくなる。
ベトナムで働く外国人にとっては、VNeID登録のためにTRCの取得を待つ必要がなくなるため、電子行政サービスを利用するまでの手続きが簡素化されることになる。
「レベル1」「レベル2」の区分も廃止
外国人向けVNeIDについては、これまで設けられていた「レベル1」「レベル2」という区分も廃止される。
新制度では、アカウントの区分を一本化することで、登録手続きと利用時の負担を軽減する。
外国人がベトナムで行政手続きやオンラインサービスを利用する際の電子的な本人確認を、より分かりやすくすることが狙いである。
パスポートなどを提示して登録
外国人は、省レベルの出入国管理機関に出向き、パスポートまたは国際旅行証明書を提示して登録手続きを行う。
14歳未満の外国人については、代理人または後見人が規定に従って手続きを行う。
登録結果は、国家電子身分証明アプリ、本人名義の携帯電話番号、または電子メールを通じて通知される。
生体認証済みなら最短2営業日
登録処理にかかる期間も明確化された。
顔写真や指紋などの生体情報がすでにデータベースに登録されている場合、処理期間は最長2営業日となる。
一方、生体情報がまだ登録されていない場合でも、最長5営業日で処理される。
これにより、外国人がVNeIDを取得する際の処理期間がより明確になり、行政手続きの利便性向上が期待される。
パスポートやビザもVNeIDに統合
政令320号では、電子身分証明システム上で各種情報や書類を更新、共有、利用するための規定も整備された。
国家電子身分証明アプリ「VNeID」には、出入国関連の書類も統合・更新できるようになる。
対象となる主な書類は以下の通りである。
- 一般旅券(パスポート)
- ビザ
- ビザ免除証明
- 外国人の永住カード(PRC)
- 外国人の一時居住カード(TRC)
これにより、外国人がベトナム国内で行政手続きなどを行う際、出入国関連情報を電子的に確認・利用できる環境が整備される。
外国人の行政手続きやオンラインサービス利用を後押し
公安当局によると、政令320号による制度変更は、ベトナムに滞在する外国人の行政手続きを容易にするだけでなく、オンライン公共サービスや電子取引の利用促進にもつながる。
ベトナム政府にとっては、外国人に関する出入国情報と電子身分証明を連携させることで、行政管理の効率化を進める狙いもある。
今回の制度変更は、ベトナムで生活・就労する外国人にとって、VNeIDをより利用しやすくするための大きな制度変更となる。
特に、TRCやPRCを取得していない外国人でも電子身分証明アカウントを登録できるようになる点は、今後の行政手続きのデジタル化を進めるうえで重要な変更である。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN




























