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マーケッターの 独り言Vol.2
スマホの購入重視点の南北差
北部は「クオリティ」への意識が高い

 都市別で携帯電話の購入重視点に違いがあることはご存知であろうか? まず、ベトナムの2014年中間国勢調査によると、耐久製品の所有率は「携帯電話」(スマホ含む)が85.0%で第1位。バイク天国のベトナムで、2位の「バイク」(84.6%)を押しのけてトップなのだ。弊社自主調査(2016年)によると、特にホーチミン市ではスマホの保有者が86.8%と多く、日本とは違ってガラケー保有者は非常に少ない。今回はこのスマホにおいて、ユーザーの購入重視点の違いをハノイとホーチミン市で分析をした。

 ハノイ生活者は、圧倒的に「クオリティ」がトップ(75.6%)。次いで「デザイン」(61.7%)、「価格」(56.7%)となっている。価格にセンシティブと言われるハノイ生活者ならではの結果であろう。

 一方、ホーチミン市生活者は、「クオリティ」(71.1%)がトップなのは変わらないが、ハノイ生活者ほど重視をしていないのが特徴。次いで、「信頼・信用」(61.1%)、「デザイン」(60.0%)の順。「価格」が3番手までに入っておらず「信頼・信用」が2位なのが大きな差だ。

 このことから、携帯電話関連での日系企業へのマーケティング示唆としては、ハノイでは愚直にジャパン「クオリティ」の訴求を徹底。ホーチミン市では「信頼・信用」というキーワードを、SNSなどの口コミから広げてもらうのが第一になると思われる(もちろんその背景となるジャパンクオリティは重要)。水平思考で考えれば、他の業界も同様のことが言えるだろう。「機能訴求」や「品質訴求」が強みの日系企業は、ハノイ生活者と親和性があるのでは?

根岸正実 Masami Negishi
INTAGE VN Managing Director。INTAGE Japanで海外調査担当後、INTAGE INDIAの支援に従事。その後INTAGE VNへ赴任して2015年11月から現職。講演や学会論文多数。MBA取得。レポートの詳細はWebサービスのSlideShareで「VIEVIEW」と検索。