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早わかり!ベトナム法律事情 Vol.74
出生率を高めるための措置は?
ベトナムの出生率に関する政策

長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス Duong Thi Huynh Chi

―― ベトナムでは最近、出生率の低下が課題になっていると聞きました。本当でしょうか。

チー はい、そうです。統計総局によると2023年の全国の出生率は1.96で、歴史上最低となりました。特にホーチミン市は、国内の出生率が低い上位21の省市グループに含まれており、2023年の出産適齢期の女性1人当たり平均の子どもの数は1.32でした。

 ダオ・ホン・ラン保健大臣は「低出生率は急速な高齢化や労働力不足等、多くの悪影響をもたらすおそれがある」と述べていましたね。

―― ベトナムでは、出生率の低下傾向に対して何か措置を講じていますか。

チー 様々な措置があります。まず、人口爆発を抑制するために2008年に国会常任委員会が発行した改正人口法令では、「政府が別途定める特別な場合を除き、夫婦・個人は1人または2人のみの子供を出産する」と定められました。しかし、2020年に首相は、出生数削減の目標および3人目以降の出生を抑制する政策を廃止する決定をしました。

 また、2022年以降、ハウザン省やベンチェ省等では、35歳未満で2人の子どもを産む人々を表彰するとともに、褒賞金を与える政策を実施しています。

―― なるほど。現在検討している措置は何かありますか。

チー ホーチミン市では、国立学校の学費の最大5分の1程度までの引下げを検討しているらしいです。また、ラン保健大臣によると、具体的な情報は未公表ですが、結婚したくない人または結婚が遅すぎる人に対する、社会貢献および地域貢献の責任を高めるための段階的な試験的措置を検討しているそうです。

Duong Thi Huynh Chi ユオン・ティ・フィン・チー
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィスに勤務するベトナム弁護士。2018年ホーチミン市法科大学卒業。現在はベトナム弁護士として日系企業に法的アドバイスを提供している。