市議会がEV転換支援策を承認
ハノイ市人民評議会(市議会)は6月15日、ガソリン車・ディーゼル車など化石燃料を使用する道路交通手段から、電動車などのクリーンエネルギー車両への転換を支援する決議を可決した。
決議では、市内の公共交通利用促進と環境負荷低減を目的に、電動バイクへの買い替え支援やバス運賃の免除措置などが盛り込まれた。
貧困世帯には最大2,000万VNDを補助
新制度では、貧困世帯に属する個人がガソリンバイクから電動バイクへ買い替える場合、1人につき1台を上限として最大2,000万VNDの補助金を支給する。
対象となるのは、制度施行前から登録されたガソリンバイクの所有者であり、決議発効日から2027年12月31日までに電動車へ買い替えた場合に適用される。
また、市は2026年7月1日から2027年6月30日まで、ハノイ環状1号線関連エリアを利用する乗客を対象に、市内路線バス(観光用バスを除く)の運賃を無料とする方針も打ち出した。
当初案から対象を大幅縮小
一方、この制度を巡っては補助対象の大幅な縮小が議論となった。
市当局が以前公表した案では、
- 環状1号線エリアの住民
- 貧困世帯
- 準貧困世帯
を補助対象としていた。
補助額も、
- 一般世帯:購入価格の20%(上限500万VND)
- 準貧困世帯:購入価格の80%(上限1,500万VND)
- 貧困世帯:購入価格の100%(上限2,000万VND)
とする内容であった。
しかし最新案では対象が大幅に絞り込まれ、貧困世帯のみが補助対象となった。
「ハノイにはもう貧困世帯がない」と疑問の声
ハノイ市議会では、この点に対して疑問の声も上がった。
議員からは、2025年の調査結果ではハノイ市内の貧困世帯はすでに解消されたとされており、「実質的に対象者が存在しない制度ではないか」との指摘がなされた。
これに対し、ハノイ市人民委員会のズーン・ドゥック・トゥアン副主席は、現在は貧困世帯が存在しないことを認めた上で、新たな貧困基準への対応や、将来的に準貧困世帯などが貧困世帯へ移行する可能性を考慮し、制度上の対象として残したと説明した。
市は予算負担を考慮
また、ハノイ市人民委員会のブー・ダイ・タン主席は、当初案のように市全域を対象とした場合、必要な予算規模が非常に大きくなり、現実的な実施が難しいと説明した。
そのため、交通手段の電動化は段階的に進める必要があると判断し、対象範囲を絞り込んだとしている。




















