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カンボジアのカジノに潜む大規模詐欺拠点、ベトナム人292人がオンライン詐欺に関与

カンボジアのバベットで摘発を受けたオンライン詐欺の拠点
(C)THANH NIEN

カンボジア東部スバイリエン省バベットのカジノ施設内に、大規模なオンライン詐欺拠点が設けられていたことがベトナム公安当局の捜査で明らかになった。ベトナム公安省刑事警察局(C02)は、この施設で働いていたベトナム人410人のうち292人について、詐欺に直接関与し、利益を分配していた従業員と特定した。

捜査では、恋愛感情を利用して女性を投資詐欺に誘導する手口などが確認され、国内の被害者から少なくとも4,080億VNDが振り込まれていたことも判明している。

カジノ施設の内部に「詐欺工場」

2025年末、ベトナム公安省刑事警察局(C02)は、カンボジア側から引き渡されたカジノ「Venus」で働いていたベトナム人410人を、モクバイ国際国境検問所で受け入れた。

C02は、受け入れ直後から夜を徹して事情聴取を実施。410人のうち366人から初期供述を得るとともに、押収した電子データと照合した。

その結果、当初「詐欺組織に騙されて売られた被害者」とみられていた人々の中から、実際には詐欺に加担していた人物が多数確認された。

C02によると、292人がKO66社で詐欺業務に直接従事し、利益が分配されていたという。

捜査関係者は、カンボジアへ渡る時点ですでにオンライン詐欺に関わる仕事だと認識していたベトナム人も少なくなく、利益を得るために犯罪への加担を選んだケースがあると説明している。

建物内で役割を細分化

詐欺拠点は、スバイリエン省バベット市にある「Casino Venus and Resort」の5D棟に置かれていた。

建物は一見すると一般的なカジノ施設だが、内部では採用から居住、詐欺業務までが分業化されていた。

1階は人材の採用や雇用契約を行う場所、2~3階は従業員の居住スペース、4階と5階が詐欺業務の拠点として使われていたという。

施設内では多数のベトナム人がコンピューターの画面に向かい、インターネットを利用してベトナム国内の被害者を狙っていた。

施設内では本名を使用することも禁じられ、従業員は会社から割り当てられた番号で呼び合っていたという。

恋愛感情を利用した投資詐欺

KO66の手口の一つとして捜査当局が明らかにしたのが、SNSや「恋愛アプリ」を利用した心理操作である。

ターゲットとして選ばれたのは、主に離婚経験がある、あるいは独身の中年女性で、経済的な余裕がある一方、精神的な寂しさを抱えている人々だった。

詐欺グループは、架空のFacebookアカウントを使って成功した企業経営者などを装い、女性と交流を始める。

時間をかけて信頼関係を築いた後、架空の投資案件を紹介し、偽の投資サイトなどに誘導。資金を入金させる手口であった。

高額投資を促し、資金を引き出せなくする

被害者が投資に関心を示すと、詐欺グループは高い利益を得られると偽り、さらに多額の資金を入金するよう促した。

最初は一部の資金を引き出せるようにして信用させ、その後、より高額な投資を勧めるケースもあったという。

被害者が追加投資をためらうと、詐欺側の人物が自ら資金を投入したように見せかけ、「一緒に投資しよう」と信用させることもあった。

その結果、貯金だけでなく、不動産を担保にした借り入れなどによって資金を用意し、投資サイトに送金した被害者もいた。

しかし、被害者が資金を引き出そうとすると連絡を遮断。さらに被害者の情報を別の営業グループに渡し、別の手口で追加の詐欺を仕掛けていたという。

オンライン賭博でも資金を詐取

KO66による詐欺は、恋愛を利用した投資詐欺だけではない。

オンライン賭博サイトを利用した手口も確認されている。

少額を入金した利用者には勝たせ、正常に出金できるように見せる一方、高額を入金したり大きな利益を得たりすると、システム上の技術的な問題などを理由に資金を凍結し、入金した資金をだまし取っていたという。

37の銀行口座に4,080億VND

捜査当局は、KO66が詐欺による資金を集めるために使用していたベトナム国内の銀行口座を37口座特定した。

このうち16口座の取引記録を初期分析したところ、被害者からの振込額は4,080億VNDに達していた。

さらに、偽の投資アプリを利用した詐欺については、32人の被害者から事情を聴取。被害額は1,160億VND超に上った。

このうち19人だけでも、被害額は1,020億VNDを超えている。

ベトナム公安、9人を起訴

ベトナム公安当局は捜査を進めた結果、コンピューターや通信ネットワーク、電子機器を利用して資産を違法に取得した罪で、9人を起訴した。

今回の事件では、カンボジアのカジノ施設が単なる賭博施設としてではなく、国境を越えたオンライン詐欺の拠点として利用されていた実態が明らかになった。

また、海外で「高収入」「簡単な仕事」などの求人を装って人を集め、実際には犯罪行為に従事させるケースについても、改めて注意が必要となっている。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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