ハノイ都市鉄道管理委員会(MRB)は6月10日、ハノイメトロ3号線(ニョン~ハノイ駅間)のCP06工区において、費用や工期、責任分担を巡る契約上の紛争が発生していることを明らかにした。
対象となるCP06工区は、車両、信号システム、通信設備などを含む重要な設備工事パッケージである。
費用・工期・責任分担で見解の相違
MRBによると、CP06工区は契約内容やベトナム法令、資金提供機関との合意に基づき引き続き施工が進められている。
一方で、大規模インフラ事業では一般的に見られる問題として、国際契約や高度な技術要件を伴う工事の過程で、費用負担や工期、各当事者の責任範囲を巡る見解の相違が発生したという。
MRBは、こうした状況は大規模インフラ事業では「比較的よく発生する事案」であると説明している。
関係機関が技術・法務面を精査
MRBは現在、コンサルタント、施工業者、関係当局などと協力しながら、技術面、工期、コスト、契約内容について詳細な検証を進めている。
また、紛争対象となっている事項については、各当事者に対し必要な資料や証拠書類の提出を求めており、契約条件やベトナム法、関連する国際慣行に基づき、公平かつ透明性の高い判断を行う方針である。
さらに、プロジェクト全体への影響を最小限に抑えるため、技術面や法務面、事業運営面での代替案も検討している。
MRBは関係機関と連携し、一部の専門事項について独立評価も進めており、その結果を踏まえて解決策を協議する予定だ。
工事進捗は92%まで到達
現在、CP06工区は高架区間に関する工事を完了しており、事業全体の約92%に相当する工事が終了している。
残るのは地下区間部分で、事業全体の約8%を占めるのみとなっている。
ハノイ市建設局が緊急報告を要求
これに先立つ6月9日、ハノイ市建設局はMRBに対し、CP06工区の契約紛争の状況および解決状況について緊急報告を提出するよう求めた。
建設局によると、ニョン~ハノイ駅間メトロ事業ではこれまでにも複数の契約紛争が長期化しており、特にCP06工区での問題が深刻化しているという。
同局は、この状況が2027年に予定されている全線開通計画に重大な影響を及ぼす恐れがあり、総事業費の増加につながる可能性もあると指摘している。
2027年開通への影響を評価へ
建設局はMRBに対し、紛争発生の原因を明確にするとともに、2027年の全線開通目標への影響度を評価するよう要請した。
また、技術面、財務面、工期面への影響を総合的に分析したうえで、具体的な対応策を提案するよう求めている。
さらに、プロジェクトで活用されている法務コンサルティングサービスの有効性についても検証し、6月12日までに報告書を提出するよう指示した。



















