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ホーチミン市で巨大プリンがSNSで話題 2万VNDに行列、5回通っても買えない人気

ホーチミン市で行列のできる人気店の巨大プリン
(C)THANH NIEN

路地裏の「巨大プリン」に朝から行列

ホーチミン市の路地裏で販売されている巨大サイズのプリンがSNSをきっかけに突然人気を集めている。

場所は3月2日通り313番地の細い路地。レ・フインさん(60歳)とブイ・ティ・タインさん(54歳)夫妻が自宅で販売するプリンである。

価格は1個2万VND。通常のプリンとは比較にならないほど大きなサイズが特徴で、朝早くから購入客が路地に並ぶようになった。

午前8時に約70個の最初の蒸し上がりが完成すると、わずか10分足らずで完売。列の後ろに並んでいた客は、そのまま次の蒸し上がりを待つことになる。

5回訪れても買えない客も

近隣に住む32歳の女性は、この日が5回目の来店だった。

これまで4回訪れたものの、いずれも自分の順番が来る前に売り切れてしまったという。

近所に住んでいるため「いつ行っても買える」と思っていたが、実際には路地いっぱいに客が並んでいる。ある日は1時間近く待った末に売り切れ、購入できないまま帰ったという。

この日は午前8時前に訪れたものの、それでも次の蒸し上がりを待つことになった。

1日300~400個でも足りない

小さな自宅の厨房では、フインさんがほとんど休む間もなく蒸し器を開け、完成したプリンを取り出していく。

妻のタインさんは、牛乳やコーヒーを準備し、完成した商品を袋に入れて客に手渡す。1回分を取り出すと、すぐに次の生地を蒸し器に入れるという繰り返しだ。

フインさんによると、現在は朝だけで300~400個ほどを作っているものの、それでも需要に追いつかない。

「30年間この仕事をしてきたが、これほど客が来たのは初めて」と、フインさんは喜びを語る。

客が増えすぎたため、近所の住民も自然と手伝うようになった。商品の袋詰めをする人、バイクを整理する人、待ち客のために椅子を用意する人など、路地全体が店を支えている。

巨大プリンを求めて店に集まる客
(C)THANH NIEN

きっかけはTikTok

この巨大プリンが一気に注目されるようになったきっかけは、TikTokなどのSNSである。

下にはミルク入りコーヒー、上には厚みのある黄色いプリンが乗った独特の見た目が動画で拡散された。

それまでこの店のプリンを食べたことがなかった人たちも、「一度食べてみたい」という好奇心から店を訪れるようになった。

実際に食べた客からは、リピーターになったという声も聞かれる。

プリンは柔らかく濃厚で、下のミルクコーヒーには軽い苦みがあるため、甘さが抑えられるという。2万VNDという価格も人気を後押ししている。

30年間、路上で続けてきたプリン販売

フインさん夫妻はともにクアンガイ省出身である。

1993年、2人は何もない状態からホーチミン市へ移り、生活を築き始めた。

フインさんは当初アイスクリームを販売し、その後はシクロ(三輪自転車タクシー)の運転手として働いた。やがて夫婦でプリンの販売を始め、それから30年以上にわたってこの仕事を続けてきた。

プリンは一見すると簡単な菓子に見えるが、実際には細かな工程が多い。

卵を混ぜ、牛乳を調合し、コーヒーを準備し、型に流し込み、容器を一つずつ洗浄してから蒸す。特に蒸し工程は難しく、温度と時間を細かく管理しなければ、表面に穴が開いてしまうという。

「大きくすれば効率がいい」から始まった

現在の巨大サイズのプリンを作るようになったのは、約4年前だった。

以前は小さな容器に一つずつ生地を流し込んでいたが、時間と手間がかかる。そこでフインさんは、一つを大きくすれば作業効率を上げられるのではないかと考えた。

「大きなプリンを売る人は少ない。試してみよう。珍しければ、かえって客が買ってくれるかもしれない」

そんな発想から始めた商品が、数年後にSNSを通じて思わぬ大ヒットとなった。

夫婦の生活も一変

SNSで人気が爆発してから、夫婦の生活も大きく変わった。

以前は2人がそれぞれ移動販売車を押し、路地や学校などを回ってプリンを販売していた。

現在は客があまりにも多いため、自宅で製造・販売するスタイルに切り替えた。

それでも仕込みのため、夜11時ごろに就寝し、午前3時半ごろには起床する生活が続いている。

妻のタインさんが気にかけているのは、長年働き続けてきた夫の健康である。

かつては雨の日も暑い日も、夫婦で路上販売を続けてきた。現在、自宅で商品を作って販売できるようになったことについて、タインさんは「夫がもう若くないので、外で売り歩かなくてよくなったのはありがたい」と話す。

路地裏の小さな店に訪れた30年ぶりの繁忙期

現在も路地の入り口では、新しいプリンが蒸し上がるのを待つ客が列を作っている。

小さな厨房では、次の蒸し器に火が入る。

30年以上にわたって路上でプリンを売り続けてきた夫婦にとって、SNSによって突然訪れた今回のブームは、これまで経験したことのないほどの繁忙期となった。

「大きくして効率を上げる」という小さな工夫から生まれた商品が、SNSによってホーチミン市の路地裏から一気に注目を集める。

そして今では、夫婦だけでは対応できないほどの客を、近所の住民まで手伝いながら迎えている。単なる「SNS映えスイーツ」の話にとどまらず、長年商売を続けてきた夫婦と地域のつながりまで浮かび上がる出来事となっている。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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