ハノイで建設が進むチャンフンダオ橋が、着工から約8カ月で大きく進展している。橋の主要部分では基礎杭と橋脚台の工事が完了し、現在は橋脚本体の施工と鋼製アーチの製作が並行して進められている。
8月末から9月初めには、橋の特徴となる鋼製アーチの架設が始まる予定である。事業者は2027年APECまでの完成を目標に、工事を加速させている。
着工8カ月で施工進捗は約40%
チャンフンダオ橋は2025年12月19日に着工した。ハノイを流れるホン川を横断し、首都中心部と東側の開発地域を結ぶ重要な交通インフラとして整備が進められている。
2025年にホン川を渡る7つの橋梁プロジェクトが着工した中でも、同橋は特に施工の進展が速いプロジェクトの一つとされる。
工事は橋本体だけでなく、アプローチ橋や交差点などを含め、全線で17の施工拠点を同時に稼働させている。陸上と河川上で複数の工事を並行して進めることで、各工程の待ち時間を短縮している。
8月中旬時点で、全体の施工進捗は約40%に達し、計画を上回るペースとなっている。
橋脚工事が大きく進展
橋の主要部分では、基礎となる場所打ち杭が100%完了し、7基すべての橋脚台の施工も終了した。
特にホン川の中央部に設けられる5基の主要橋脚は、事業全体でも難易度の高い工事であるが、現在の進捗率は約85~88%に達している。
このうちTC2橋脚は高さ16.3メートルまで施工が進んでいる。河川の両岸からも、ホン川の水面から橋脚が徐々に立ち上がっている様子を確認できる段階となった。
基礎杭と橋脚台の工事を終え、現在は橋脚本体を上方へ伸ばす工程に移行している。
鋼材2万6,275トンを工場で加工
今後の大きな節目となるのが、橋の特徴的な鋼製アーチの架設である。
橋の構造用鋼材は合計2万6,275トンに上り、すでにすべて工場へ搬入され、加工が進められている。
一部の区間では加工が大きく進んでおり、TC2~TC3区間で67%、TC3~TC4区間で68%に達している。
計画では8月末から9月初めにかけて、最初の鋼製アーチの架設が始まる予定である。架設が始まれば、チャンフンダオ橋を象徴する無限大をイメージしたアーチ構造が、ホン川の上に姿を現すことになる。
雨季の増水を乗り越えた河川工事
工事の大きな課題となったのが、5~6月のホン川の増水期である。
河川の中央部で橋脚を建設する同プロジェクトでは、増水前に水中部分の工事をどこまで進められるかが、その後の工程を左右する重要なポイントとなった。
施工側によると、増水期を迎える前に主要橋脚の工事を前倒しで進めるため、作業員を3交代・4班制で配置し、休日を設けず工事を続けた。
河川上の工事と陸上の工事を同時に進めることで、6月中旬の増水期を迎える前に主要橋脚の重要工程を予定通り進めることに成功したという。
工場製作と現場施工を組み合わせて効率化
施工を加速させるため、現場だけでなく工場での事前製作も活用している。
橋の主要部分では鉄筋コンクリート構造と鋼構造を組み合わせ、陸上と河川上で同時に施工を進めている。
河川中央部では、浮体式の作業設備を利用して基礎工事を行っている。深い掘削部分は鋼矢板による締切構造で保護し、資材や機材を河川上の施工地点まで直接運び込める体制を整えている。
一方、鋼製アーチについては、あらかじめ工場で大型部材を製作し、完成した部材を現場へ輸送する方式を採用する。
現場では、大型クレーンを浮体式設備に設置し、鋼製部材を架設して連続的に接合する。工場と現場で作業を分担することで、現場での製作時間を短縮し、複数の工程を途切れなく進める仕組みである。
2027年APEC前の完成を目指す
チャンフンダオ橋では、基礎工事という初期段階を終え、橋脚と鋼製アーチという橋の姿を形作る主要構造の施工へと移行している。
今後、鋼製アーチの架設が始まれば、ホン川をまたぐ橋の全体像が徐々に明確になる見通しである。
施工側は、これまでの「増水を乗り越える」施工体制を今後も維持し、2027年にハノイで開催されるAPECを前に完成させることを目標としている。
完成後は、ハノイ中心部とホン川東側の新たな開発地域を結ぶ交通インフラとして、首都の東西方向の交通ネットワークを支える役割が期待されている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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