ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

早わかり!ベトナム法律事情 Vol.69
公共の場で落書きをしていいの?
ベトナムの落書行為に関する規制

長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス Duong Thi Huynh Chi

―― 最近、ホーチミン市やダナン等の公共の場での落書きを、SNS等を通じて見ることが増えたように思います。

 時にはきれいだと思えるようなものもありますが、不適切な内容で不快感を与えるものが少なくないです。ベトナムでは、公共の場で落書きをすることが許されているのでしょうか。

チー いいえ。ベトナムの法令上、落書行為を許容するようなものは見当たりません。

 当局の許可を得ずに、住宅等の建造物、住宅地及びその他公園等の公共の場における壁や電柱等の場所に、スプレーペイント、画像や文字の描画、貼付けといった行為をした者は、200万VND(約1.2万円)までの罰金、及び原状回復措置を科される可能性があります。

―― とはいえ、実際、公共の場の壁に描かれたグラフィティや電柱に貼り付けた広告等は多い印象です。

 罰金が定められているにもかかわらず、人々はなぜ落書きを止めないのでしょうか。

チー 違反者は通常、深夜または交通量の少ないエリアにおいて落書きをしたり、広告等を貼り付けていると思われます。さらに、防犯カメラがまだ設置されていない場所も少なくないです。

 そのため、当局は、落書き等を見つけても違反者を特定できず、罰金を科すことができない場合があると認識しています。

―― なるほど。当局はより多くの防犯カメラを設置して、落書きをした者をもっと厳しく取り締まることが望ましいですね。

Duong Thi Huynh Chi ユオン・ティ・フィン・チー
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィスに勤務するベトナム弁護士。2018年ホーチミン市法科大学卒業。現在はベトナム弁護士として日系企業に法的アドバイスを提供している。