米商務省、POR21の最終結果を公表
米商務省(DOC)はこのほど、ベトナム産パンガシウス(ナマズ類)に対する反ダンピング関税の第21次再審査(POR21)の最終結果を発表した。
対象期間は2023年8月1日から2024年7月31日まで。今回の最終決定では、個別に調査対象となった企業の関税率が2026年2月に発表された暫定結果から大幅に引き上げられた。
ベトナム水産物輸出加工協会(VASEP)は、今回の結果について、今後のベトナム産パンガシウスの対米輸出にとって不利な動きだと分析している。
NTSFは440%超、ビエンドン社も約245%上昇
具体的には、ビエンドン(Biển Đông)社の反ダンピング税は1㎏当たり0.29ドルから1ドルへ引き上げられ、約245%上昇した。
NTSFは0.07ドルから0.38ドルとなり、440%を超える大幅な上昇となった。
また、個別調査を受けていないCASEAMEXとNAVICOの2社については、0.23ドルから0.84ドルへ引き上げられ、約265%上昇した。
さらに、これらの税率を第20次再審査(POR20)の最終結果と比較すると、変化は一段と大きい。
POR20ではビエンドン社の税率が0ドルとなっていたほか、残る6社についてもすべて0ドルが適用されていた。
一方、ベトナム産パンガシウスに適用される全国一律税率(all-others rate)は1㎏当たり2.39ドルで据え置かれた。
暫定結果から計算方法を変更
今回の税率引き上げについてDOCは、暫定結果の発表後に関係者から提出された意見や反論を検討した結果、一部のデータや計算方法を変更したことが最終結果に影響したとしている。
つまり、暫定段階では低かった反ダンピング・マージンが、追加的なデータの検討や計算方法の変更によって最終的に大きくなった形である。
VASEPのレ・ハン副事務総長は、今回の結果について、ベトナム産パンガシウスの今後の対米輸出にとって厳しい展開になるとの見方を示している。
個別税率を持たない企業は2.39ドルを適用
POR21の対象企業ではないものの、過去に米国の調査・再審査を受け、個別税率が設定されているベトナム企業については、直近の行政見直しで公表された企業別税率が引き続き適用される。
一方、個別税率を適用するための条件を満たしていることが確認されていない企業については、全国一律税率の1㎏当たり2.39ドルが適用される。
そのため、対象企業は新たな輸出ロットについて保証金を設定する際、特に注意する必要がある。輸出前に自社の案件番号などを直接確認し、適用される税率を照合することが求められる。
ベトナムの水産物輸出に逆風
パンガシウスはベトナムを代表する水産輸出品の一つであり、米国は主要な輸出市場の一つである。
今回のPOR21では、企業によっては反ダンピング税が数倍に引き上げられた。特にNTSFの税率は0.07ドルから0.38ドルへと大幅に上昇しており、対米輸出におけるコスト負担が増す可能性がある。
ベトナムの水産物輸出企業にとっては、単純に米国向け販売価格を引き上げるだけでなく、米国市場での競争力や利益率、さらには他市場への輸出分散も含めた対応が求められそうだ。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



















