サントリー・ペプシコ・ベトナムは、タイニン省のフータイン工業団地で新たな飲料工場の開所式を行い、本格稼働を開始した。総投資額は約3億USDに上り、同社にとってベトナムで過去最大規模の投資となる。
新工場はベトナム国内で6番目の生産拠点であり、サントリー・ペプシコのアジア地域でも最大級かつ最先端の工場として位置付けられている。
自動化・デジタル化を導入したスマートファクトリー
新工場では、原材料の受け入れから製造、充填、包装、倉庫管理、物流まで、生産工程全体に自動化技術やデジタルシステム、スマートファクトリー技術を導入している。
生産能力もアジア有数の水準を誇り、
- 缶飲料ライン:毎時12万缶
- PETボトルライン:毎時8万4,000本
という高い処理能力を備える。
また、アジア地域では初となる全自動倉庫も設置され、生産効率や物流の最適化を図る。
リサイクルPET対応で環境負荷低減も推進
新工場では、生産能力の拡大だけでなく、100%再生PET(rPET)を使用した飲料容器の製造にも対応する。
循環型経済(サーキュラーエコノミー)の実現に向けた取り組みを強化するとともに、今後は環境配慮型パッケージや新製品開発を推進する拠点としての役割も担う。
ベトナム市場への長期投資を加速
サントリー・ビバレッジ&フード代表取締役社長の木村穣介氏は、新工場の開設について「ベトナムにおける30年以上の事業展開の新たな節目となる」と述べた。
同氏は、ベトナムをアジアで最も成長が期待される市場の一つと位置付けており、消費者ニーズの変化に迅速かつ大規模に対応できる体制を整えることで、ベトナム市場だけでなく周辺地域への供給拠点としての役割も期待していると説明した。
また、ブランド力の向上や市場シェアの拡大を背景に、今後も消費者や地域社会、次世代に価値を提供するための投資を継続する考えを示した。
ベトナムの製造拠点としての魅力がさらに向上
今回の大型投資は、ベトナム市場の成長性に対する外資系企業の高い期待を改めて示すものと言える。近年は製造業だけでなく、高度な自動化やデジタル技術を活用したスマートファクトリーへの投資も相次いでおり、ベトナムは生産コストだけでなく、生産性や持続可能性を重視した製造拠点へと進化しつつある。
サントリー・ペプシコによる約3億USDの投資は、こうした流れを象徴する事例であり、今後も食品・飲料分野をはじめとする外資企業の設備投資が続くか注目される。



















