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APEC 2027へフーコックのインフラ整備が加速 空港・会議施設・LRTが一斉に建設ラッシュ

建設中のAPEC国際会議センター
(C)THANH NIEN

2027年のAPEC首脳会議を控え、ベトナム南部フーコックで関連インフラの整備が急ピッチで進んでいる。国際空港の拡張、APEC会議センター、大型多目的ホール、軽量軌道交通(LRT)など、島の将来を左右する大型プロジェクトが同時進行しており、現地は大規模な建設現場と化している。

ベトナムが2027年にAPEC議長国を務める中、フーコックで進められるインフラ整備は、国際会議を開催するためだけの事業ではない。政府はAPECを契機として、フーコックを国際的な観光・交流拠点へと発展させる考えである。

フーコック国際空港、T2ターミナル建設が急ピッチ

大型プロジェクトの中心となっているのが、フーコック国際空港の拡張事業である。

第1期では年間2,400万人の旅客処理能力を目指しており、その中核となる第2ターミナル(T2)では、火の鳥が翼を広げる姿をイメージした特徴的な建築デザインが採用されている。

3月初めに鉄骨部材の組み立てを開始してから約5カ月で、ターミナルの主要構造となる「左翼」の骨格がほぼ姿を現した。

現在、コンクリート構造の施工は95%、屋根鉄骨は70%、建築・左官工事は80%まで進んでいる。羽毛を重ねたような複雑な屋根を支えるため、約2万5,000トンの鉄骨が使用され、最大スパンは72メートルに達する。

ターミナルは2027年4月からの運用開始を目指しており、8月中旬からは屋根天井の本格施工に入る予定である。

ターミナル内部では、5層構造の最新型手荷物処理システムの工事も進み、施工量は約50%に達している。8月20日から試運転に向けた検査が始まる予定だ。

全長3.3キロの第2滑走路が完成

空港拡張事業では、全長3.3キロの第2滑走路も完成した。

7月27日に飛行検査を実施し、9月3日から商業運航を開始する予定である。

島しょ部という厳しい条件の中、わずか8カ月で滑走路を完成させたことから、プロジェクト関係者は異例のスピードによるインフラ整備と位置付けている。

このほか、300人規模の政府専用機などに対応するVIPターミナルや航空機向け機内食工場も、躯体工事の約85%が完了している。

工事現場には6,000人を超える技術者と作業員が投入され、3交代・4班制で昼夜を問わず作業を進めている。さらに、安定した人員を確保するため、現場には約2,000人を収容できる宿泊施設も整備された。

第1期で年間2,400万人、第2期では年間5,000万人の旅客処理能力を目指し、フーコック国際空港は大規模な国際空港へと変貌しようとしている。

APEC会議センターは世界最大級のボールルームに

空港近くでは、APEC会議センターと多目的ホールの建設も進んでいる。

APEC会議センターは屋根の面積が約5万2,000平方メートル、延床面積約10万7,000平方メートル、高さ37メートルという大規模施設である。

鉄筋コンクリート構造の施工は98%、鉄骨工事は93%、建築・左官工事は約58%まで進んでいる。

最大の特徴の一つが、面積1万1,050平方メートルに及ぶボールルームである。柱を設けない大空間の最大スパンは81メートルに達し、米国のシーザーズ・フォーラムを上回り、世界最大のボールルームになるとしている。

隣接する多目的ホール(APEC劇場)も鉄筋コンクリート構造の97%が完成し、大規模な公演施設の外観が姿を現している。

両施設では、10月30日までに外装を完成させ、2027年3月30日までに内装、音響、照明などの専門設備を仕上げる計画である。

フーコック初のLRT、17.6キロを整備

空港とAPEC関連施設を結び、島全体の交通ネットワークを強化するのが、フーコックLRT(軽量軌道交通)第1期事業である。

全長17.59キロ、総投資額は約9兆VNDに上る。

8月初めまでの実際の資金執行額は約1兆8,000億VNDに達している。橋梁部分では場所打ち杭による深礎工事が完了し、橋脚基礎は63%、橋脚本体は56%まで進んだ。

トンネル工事では杭打ちが97%、基礎掘削が42%まで進んでいる。また、路盤工事では砂盛土・掘削が97%、土盛土が79%に達している。

600人を超える技術者と作業員が昼夜を問わず作業を続けている。

8月11日には、レール供給・敷設工事の着工式が行われ、試験用レールの設置も始まった。

計画では、地上区間のレール敷設を8月末から、高架区間とトンネル区間を10月から開始する。最初の車両は2027年1~2月にフーコック島へ到着し、6月に試験運転を行った後、8月の商業運行開始を目指す。

島しょ部ならではの工事の難しさも

異例のスピードで進む一方、現場には島しょ部特有の課題もある。

雨季と台風の影響により、工事現場では地盤の崩落リスクが高まる。LRTの第1、第2トンネル区間では想定以上に硬い地層に遭遇し、当初予定していた鋼矢板による土留め工法を変更せざるを得ないケースも発生した。

現在は開削工法に切り替えられ、斜面崩落や雨水の流入に対応するため、大型の建設機械やポンプを24時間稼働させる必要が生じている。

さらに既存のインフラとの交差部分や、州道DT975号線の改良工事との並行施工も、工程管理を難しくしている。

資材価格や人件費の上昇、建設残土の処分場所、建設用鉱物資材の確保、高度な技術設備の輸入手続きなども課題となっている。

特にフーコックLRTで採用される都市鉄道技術はベトナムで初めて導入されるものであり、検査や運用面でも前例のない対応が求められている。

政府・自治体・企業が総力を結集

これほどのスピードで工事が進む背景には、政府や地方自治体、企業による強力な連携がある。

アンザン省人民委員会は、APEC関連事業について現場への指導や進捗確認を継続的に実施。設計承認や用地確保などの手続きを迅速に進め、工事業者への土地の引き渡しを急いできた。

投資主体のSun Groupも、APEC 2027関連プロジェクトを「特に重要な国家的使命」と位置付けている。

同社はT2ターミナルを2027年3月末までに、APEC会議センターを同年4月30日までに完成させる目標を掲げている。

さらに、外務省やアンザン省と連携し、APEC首脳会議の運営や開催を支援するため、約1,000人の上級人材を配置する準備も進めている。

APEC 2027はフーコックの国際化への転機に

政府は、フーコックでのAPEC 2027開催を単なる国際会議の開催にとどめない方針である。

8月2日にフーコックで開催された関連インフラ事業の進捗確認会議で、ファム・ザー・トゥック副首相は、APEC 2027の準備を「2030年までの国の外交上、最も重要な任務」と位置付けた。

APEC開催を通じてフーコックの長期的な発展を促すとともに、ベトナムの国際的な存在感を高め、国防・安全保障や海洋・島しょ部の主権確保にもつなげる考えである。

このため国会では8月初め、APEC 2027関連施設に特別な制度・政策を適用するための決議案について議論が行われた。

工事と手続きを並行して進める仕組みや、すでに実施した工事の成果を認定する制度、建設資材や残土処理、土地関連手続き、資金執行・検査手続きの簡素化などが検討されている。

ベトナム経済研究所の元院長であるチャン・ディン・ティエン准教授は、APEC関連の21の重点プロジェクトについて、建設費が上昇する中でも工事を進めていることを評価する一方、通常の事業と同じ手続きや負担を企業だけに求めることには大きなリスクがあると指摘する。

APEC 2027は、フーコックにとって一つの国際会議を開催するだけのイベントではない。空港、会議施設、鉄道などの大型インフラを一気に整備することで、フーコックを国際的な観光・ビジネス拠点へと押し上げる契機となる可能性がある。

2027年のAPEC首脳会議まで残された時間は限られている。フーコックでは今後、複数の大型プロジェクトが最終段階に向けて同時に動き出す

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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