2025年12月の開港を予定するベトナム南部のロンタイン国際空港で、アジアの大手航空会社による現地視察が相次いでいる。開港まで約1カ月となるなか、日本のANA(全日本空輸)や大韓航空の幹部らが施設を訪問し、今後の路線開設や運航に向けた調査を進めている。
空港を運営するベトナム空港公社(ACV)は、国際航空ネットワークの拡充を進めており、新たなハブ空港としての機能強化に期待を寄せている。
ANAが旅客ターミナルなどを視察
8月3日、ANAの日本・東南アジア・オセアニア地域担当副社長を団長とする視察団がロンタイン国際空港を訪れた。
視察団は、空港全体の計画模型を通じて施設概要を確認したほか、2025年12月の開港式典でベトナム航空、ベトジェットエア、バンブー・エアウェイズによる初飛行が行われた滑走路「23L」を視察した。
また、旅客ターミナルでは施設設備や運営体制、受け入れ能力などについて説明を受け、開港後の運航を見据えた調査を行った。
ACVは、今回の視察について「ANAがロンタイン国際空港の将来性に高い関心を示している証しであり、今後の協力関係強化につながる」としている。
大韓航空も貨物輸送を視野に調査
これに先立つ7月20日には、大韓航空の経営幹部らもロンタイン国際空港を訪問した。
視察では、旅客ターミナルのチェックインエリアや出入国施設に加え、貨物ターミナルも確認。仁川国際空港とロンタイン国際空港を結ぶ旅客・貨物路線の開設を視野に、インフラや運営能力を調査した。
ACV、新規21路線の開設を推進
ACVは、開港初期から十分な旅客需要を確保するため、海外航空会社との協議を積極的に進めている。
2025~2030年の中期計画では、ホーチミン市への直行便が現在就航していない市場を中心に、21路線の新規開設を目指す方針だ。
対象市場には、
- 台湾
- 中国
- インド
- スリランカ
- マレーシア
- インドネシア
- バングラデシュ
- 米国
- タイ
- 欧州各国
などが含まれている。
ACVは、こうしたネットワーク拡充により、ロンタイン国際空港を東南アジア有数のハブ空港へ成長させたい考えだ。
試験運用は9~11月 本格開港は12月予定
ベトナム民間航空局が建設省へ提出した報告によると、旅客ターミナル、貨物ターミナル、滑走路、空港内道路、技術インフラなど主要施設の整備は最終段階に入っている。
ACVは9月から11月にかけて試験運用を実施し、12月1日の本格運用開始を目標に準備を進めている。
東南アジアの新たなハブ空港となるか
ロンタイン国際空港は、ホーチミン市近郊の混雑が続くタンソンニャット国際空港の機能を補完・分担する国家プロジェクトとして建設が進められている。
開港前からANAや大韓航空などアジアの主要航空会社が相次いで視察を行っていることは、同空港が国際航空ネットワークの新たな拠点として期待を集めていることを示している。今後、新規路線の開設が順調に進めば、ベトナムのみならず東南アジアの航空需要を支える重要なハブ空港へと成長する可能性がある。



















